認知症患者や事業者向けの保険、生損保が相次いで発売
高齢化による認知症患者の増加に伴い、保険会社各社は認知症に関する保険を更に充実させています。
メットライフ生命は、認知症と診断されたらすぐに一時金が支払われる保険を開発しました。
従来の認知症保険では認知症の診断を受けても数ヶ月経たないと保険金は支払われなかったり、加入してから一定期間内は保険金が削減されて支払われるものでした。
認知症は早期発見が出来れば、薬により進行を遅らせることもできます。
ただ家族が「何かいつもと様子が違うな」と思いながらも、「加齢による物忘れ」だと思ったり、本人が病院へ行くのを嫌がる等の理由でなかなか病院に連れて行けず、認知症の診断をされた時には既に病状がかなり進行していることもあります(私の祖母もそうでした)。
症状がかなり進んだ段階で認知症と診断されても、数ヶ月間保険金が支払われないのは介護をする家族の方にとっては不便です。
一時金をすぐに受け取ることが出来れば、認知症が進行した状態で初めて診断された方にとっては非常に助かりますね。
介護事業者向けの保険も拡充
東京海上日動は、介護事業者向けに入所者の捜索費用等を補償する保険を販売していましたが
、保険に加入できるのは全日本病院協会に加盟する施設のみでした。
全日本病院協会に加盟する医療機関は2,400施設。全国にある介護施設のごく一部しか加入できませんでしたが、7月からは全日本病院協会に加盟していない施設でも加入が可能になります。
「介護される側」だけではなく「介護をする側」の補償も充実して良いですね。
今後もニーズが高まる認知症保険
認知症患者は年々増加しています。そして今後も増加することが予想されていますが、認知症患者や家族に対するサポートはまだまだ不十分です。国の対応も期待できません。
民間の保険会社が認知症に対応した保険を更に充実させてくれることを願います。
認知症に限らずに、介護が必要な方やその家族、そして介護施設で働く人のための保険がもっと増えることを期待します。
(以下はニュース記事からの抜粋です)
認知症支える保険続々 メットライフなど、診断後すぐに一時金も
認知症を対象にした商品を保険会社が充実させている。メットライフ生命保険は7月、認知症と診断された時点で一時金を支払う業界初の商品を発売する。
東京海上日動火災保険も認知症患者の捜索費などを補償する保険の加入対象を小規模事業者に広げる。
高齢化に伴い認知症患者は増加が続く見込みで、対応する保険商品へのニーズが高まっている。
メットライフ生命は医者が認知症と診断した時点で一時金を支払う商品の取り扱いを始める。従来は認知症と診断されてから数カ月たたないと一時金を受け取れなかった。
夏以降には認知症改善に向けた専用の「脳トレ」アプリの提供も予定する。