認知症患者の介護者に知ってもらいたい!東京海上日動火災保険から認知症対象保険
東京海上日動火災保険から、「認知症患者を対象とした新たな保険」が発売されるというニュースがありました。
自分が将来認知症になった場合を考えて不安を抱えている人はもちろん、認知症と診断された方、その家族にも知ってもらいたい保険です。
認知症患者を対象にした保険ってどんな保険?
今回のニュースでは、東京海上日動火災保険から認知症患者を対象とした保険を10月に販売すると書かれています。
具体的には、「認知症あんしんプラン」というもので、公益社団法人認知症の人と家族の会、一般社団法人セーフティネットリンケージと連携して開発されたものです。
■ 加入できる人と保険料
保険の対象は40歳以上の認知症の方もしくはその家族の方です。
この保険の特徴は、すでに認知症と医師から診断された方、道に迷って家に帰れなくなったことがあるなどの認知症症状が出ている方でも加入できることです。
保険料は条件によって多少異なりますが、月額1,300円程度です。
■ 認知症保険の補償内容
補償内容は行方不明時の捜索費用補償、個人賠償責任補償、被害者死亡時の見舞費用補償、交通事故等によるケガの補償、付帯サービスとなります。
認知症の人と家族の会と連携して当事者が抱える悩みを調査した結果、もっとも大きな不安は認知症患者が行方不明になることだそうです。
そのため、行方不明になった時の費用負担や捜索で役に立つ捜索支援サービスを付帯サービスとして付けられるようになっています。
また、線路内に入り損害賠償を請求された場合にも補償が受けられるようになっています。
認知症患者数は年々増加!介護者の負担は増すばかり。
厚生労働省によると2012年の認知症患者は高齢者の約7人に1人でしたが、社会の高齢化に伴いその数は年々増加し、2025年には高齢者の約5人1人に増加すると予想されています。
認知症にはアルツハイマー型をはじめ色々な種類がありますが、そのほとんどは回復が難しいと言います。
症状の進行と共に日常生活、社会生活に必要な能力が低下し、その分色々なリスクが高まります。
認知症患者を介護する人にとっては、体力的・精神的な負担はもちろんのこと、金銭的な負担も大きくなります。
2016年に公益財団法人家計経済研究所が出しているデータによると、「要介護4か5で、認知症も重度」の場合1ヶ月で平均13万円の支出があるそうです。
これらに加え、万が一の金銭的負担を考えるとより大きな負担になることが考えられます。
介護の辛いところは、いつまで続くか分からないところにあると思います。
少しでも負担を減らすためには、万が一にしっかり備え、日常の負担を減らすことです。活用できそうなものを見極めて、負担を減らし、明日の不安を解消させましょう。