かんぽ生命で不適切販売が発覚!私たちは何を信用すればいいのか?
かんぽ生命が契約者の不利益につながる乗り換え販売を多数行っていたという報道がありました。
郵便局の窓口で販売されている「かんぽ生命保険」は多くの人が信頼をおいている保険の1つではないでしょうか。
そんなかんぽ生命のニュースに多くの人が驚くことになりました。
しかし、ここ最近はそんな「信用できる保険」の問題が次々と報道されています。
何が信用出来るのか?、私たちは考え直す時期にきているのかもしれません。
契約者を損させる保険販売が多数見つかる
2019年6月、日本郵政傘下のかんぽ生命保険、ゆうちょ銀行の2社で、金融商品の不適切販売が相次ぎ発覚したと報道されました。
総務省は日本郵政に対し、営業活動の適正化を求める行政指導を行ったことを明らかにしました。
また、かんぽ生命の不適切販売については金融庁も調査を始めました。
具体的には、2018年の11月分契約のうち約5800件も不利益になるような乗り換え契約が見つかったとのことです。
またこれとは別の調査で、乗り換え契約を持ち掛けて契約を解約したが、旧契約時に患った病気が原因で新保険に加入出来ないというケースも多数見られました。
かんぽ生命は、他の保険会社と異なり保険金の上限が2,000万円と決まっています。
基本的に他の保険会社が乗り換えを提案するときは、新保険に加入が決まってから旧保険の解約をします。
しかし、上限が決まっているため、2つ加入することで上限を超える場合、一旦解約してから新保険に加入する形になります。
もし、新保険に加入出来なければ保障が受けられない状態になります。
不利益につながる販売が増加した理由
かんぽ生命は、日本生命、第一生命ホールディングスに次ぐ第三位の規模を誇る生命保険会社です。
全国の郵便局が販売窓口となって大きな信頼を寄せていました。
そんなかんぽ生命がなぜ契約者の不利益になるような契約を勧めることになりましたが、そこには資産運用による収益の低下と厳しいノルマにありました。
かんぽ生命の株は65%程度郵政の持ち株となっています。
郵政民営化法では、この持ち株の完全売却が目標となっています。
完全民営化に向けてかんぽ生命は収益の安定性を図りたいという思いがあります。
しかし、日銀がマイナス金利の導入をしてから国債を中心にしていた資産運用の収益が思うように上がらなくなってしまいました。
そこで、販売手数料の増加、安定化を図るために販売強化を図ることにしました。
実際に窓口で販売を担当する人にはノルマが課せられ、それを目標に新規契約の増加をしていた結果、不利益になるような契約が増えてしまったということです。
銀行窓口の保険でも問題!私たちが気をつける事
実は最近、銀行窓口でも外貨建て保険の販売で問題が起きている事がニュースになりました。
私たち利用者、特に高齢者の方は銀行や郵便局の窓口販売に大きな信頼を寄せていますが、契約者に不利益になるような販売をしている事が相次いで報道されています。
銀行や郵便局も経営が厳しく、販売に対してノルマが課せられ、適切な商品販売がしにくいという状況が伺えます。
問題となった以上、今後調査が進められ、改善はされていくことを期待したいですが、私たち利用者自身も騙されないように販売者や商品を選ぶ目を持つことが大切になってきています。