【熊本地震を受けて】地震保険加入率の向上が求められています。
熊本地震から1週間以上経ちましたが、まだまだ余震が続いており避難生活を余儀なくされている人も多くいます。
この度の地震で建物の倒壊や火災が相次いだ熊本、大分の両県では地震保険に加入する世帯の割合が2~3割だということが分かりました。正直に申しまして、もう少し多くの人が地震保険に加入しているのではないかと思っていました。
東日本大震災時にも地震保険は脚光を浴びました。あれだけの被害を目の当たりにして、地震保険への加入を検討する人も増えたのではないでしょうか。
確かに全国平均では東日本大震災後の方が、地震保険の加入率は上がっていますが、地域により大きな差があります。
今まで地震が少なかった九州では、福岡を除く県では全国平均を下回る地震保険の加入率でした。
地震保険は国が引受する保険制度
地震保険は単独で加入するものではなく、火災保険に付加するものです。
この地震保険を付加していませんと、住宅が地震等によって発生した火災・損壊・埋没・流失による被害に遭っても補償対象にはなりません。
意外と知られていませんが、地震保険は保険金の支払責任の一部を再保険として政府が引き受けている、非常に公共性の強い保険なのです。
それだけ国も必要性を感じている保険制度といえるでしょう。
政府と熊本県は住宅が損壊した被災者に最大300万円を支援しますが、住宅の建て替えにはこれでは不十分です。
地震保険に加入していない場合には、火災保険からの補償も受けられませんから、住宅再建の負担は大きなものとなってしまうでしょう。
地震大国の日本だからこその地震保険
恐らく、今後もまた地震保険の保険料は見直されることも予想されます。保険料が上がれば、加入者にとっては負担が大きくはなります。
しかし、日本全国、どこで地震が起こってもおかしくはないのも実情です。活断層の分布を見ても、それは明らかでしょう。
今一度、自分の火災保険の内容を見直し、地震保険に加入しているかどうかの確認、地震保険の中途付加の検討をしてみる必要があるのではないでしょうか。
なお、地震保険は建物と家財それぞれに付加加入することができますし、確定申告や年末調整で地震保険料控除の対象になります。