FP・識者の保険コラムExpart Column

認知症に備える保険、続々と開発。

厚生労働省の試算によると、2025年の認知症患者数は700万人を超えると予想されています。65歳以上の5人に1人が認知症になる計算です。

このような事態に備え、保険会社各社では認知症に特化した保険の取り扱いを始めています。
認知症で特定の状態になった場合に、一時金または年金を貰える保険です。

認知症保険の需要は大きい。

3月に、他社に先駆けて太陽生命から、日本初の認知症に特化した保険が販売されました。3月29日時点で、契約数は13000件に到達したとのことで、いかに多くの方が認知症に対する備えを必要としているかがうかがえます。
さらに太陽生命では、パーキンソン病の場合でも条件が満たされれば、一時金を受け取れる補償になっているようです(私の父はパーキンソン病なので、非常に興味深いです。進行を遅らせる薬を飲んでいるようですが、会うたびに歩行がおぼつかなくなっています)。

認知症に特化した保険は、認知症による介護に備えた保険と言って良いでしょう。
特別養護老人ホームの入居待ちは、全国で42万人とも言われています。たとえ認知症であってもすぐには入居できない現実もあります。
今後高齢化が進むと、入居待ちの方はさらに増えることが予想されます。万が一、ご両親が認知症になった時、金銭的な心配をせずに介護施設に入居できるよう、認知症に備える保険に加入しておくことは今後必要になってくると思います。

介護はいつ始まるかわかりません。私の義父も60代で認知症になりました。何も備えがないまま、十分な介護ができませんでした。
備えをすることは重要です。特に介護は自分だけの問題ではありません。今後のことを考え、親や兄弟と保険の必要性も含めて介護について話し合ってはいかがでしょうか。