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脂肪肝の治療費はいくら?利用できる公的制度と保険加入の可能性を解説

投稿日:2026年8月13日

脂肪肝にかかる治療費と医療費助成制度の解説|医療保険加入についても解説

脂肪肝にかかる治療費と医療費助成制度の解説|医療保険加入についても解説

脂肪肝は「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓に脂肪が過剰に蓄積した状態で、自覚症状がほとんどないまま進行する病気です。
日本における脂肪肝の患者数は1,000万人以上と推計されており、進行性の脂肪肝は肝硬変や肝臓がんへ移行するリスクがあります。

本記事では、脂肪肝の治療にかかる費用や利用できる公的制度、民間の医療保険への加入可能性について詳しく解説します。

脂肪肝の基本的な症状と発症メカニズム

脂肪肝とは、肝臓を構成する肝細胞の5%以上に中性脂肪が蓄積した状態です。
原因や飲酒の有無により、アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝に大別されます。

脂肪肝の分類と特徴

多量飲酒をすると、アルコール性肝障害のリスクが高まります。
多量飲酒の定義は、アルコール換算量で男性60g/日以上、女性40g/日以上です。なお、ビール中瓶1本あたり20gとされています。

一方、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、飲酒量が少ないにもかかわらず発症する脂肪肝です。
NAFLDは肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧などのメタボリックシンドロームと密接に関連しています。

NAFLDの中でも肝臓に炎症が生じているものは、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)です。
NASHの5~20%は10~20年以上かけて肝硬変へ進行する可能性があるとされています。

患者数の現状と年齢層

健診受診者における脂肪肝の頻度は約35%に達しており、3人に1人が脂肪肝という報告もあります。
2012年のコホート研究では、NAFLDの有病率は男性41.0%、女性17.7%と男性に多いことが示されています。

年齢分布をみると、男性は30〜60歳代に多く40歳代が最も高い頻度です。
女性は閉経後の50歳代以降に増加する傾向があります。

脂肪肝はほとんどの場合自覚症状がないため、健康診断や人間ドックの腹部超音波検査で初めて発見されることが一般的です。

脂肪肝の治療アプローチと必要な期間

脂肪肝の治療は、原因となる生活習慣の改善が基本となります。
2024年に米国でNASH治療薬が初めて承認されましたが、日本では保険適用の治療薬がないため、食事療法や運動療法が中心です。

アルコール性脂肪肝の治療

アルコール性脂肪肝の場合、禁酒が最も重要な治療となります。
1〜2ヶ月程度の禁酒により、肝機能検査値(AST、ALT)は低下し、γ-GTPは2週間程度で半減するとされています。

肝機能を確実に改善させるためには、しっかりと禁酒期間を設けることが重要です。

非アルコール性脂肪肝の治療

NAFLDの治療では、以下の生活習慣改善が柱となります。

・食事療法:糖質や脂質の過剰摂取を控え、バランスの良い食事を心がける
・運動療法:有酸素運動や筋力トレーニングを継続的に行う
・体重管理:肥満を伴う場合は減量を目指す

日本消化器病学会・日本肝臓学会のガイドラインでは、7%の体重減少を目標として掲げています。
これを達成することで、肝臓の脂肪化や炎症が改善することが確認されています。

■ 出典
日本消化器病学会・日本肝臓学会「NAFLD/NASHガイド2023」(PDF)

治療期間と費用

通院による経過観察では、血液検査のみの場合は3割負担で約2,000円〜3,000円程度、腹部エコー検査を追加する場合は約4,000円〜6,000円程度が目安となります。

血液検査の項目数や超音波検査の有無によって費用は変動しますが、診察と血液検査のみであれば比較的低額で済むでしょう。
ただし、脂肪肝が進行して肝硬変となった場合は入院が必要となり、肝疾患での平均入院日数は約22.3日とされています。

■ 参考
令和5年(2023)患者調査の概況「3.退院患者の平均在院日数等」(PDF)

治療費を軽減する公的支援制度

脂肪肝の治療費負担を軽減するために、活用できる公的制度があります。

高額療養費制度の仕組み

高額療養費制度は、同一月内に支払った医療費の自己負担額が一定の金額を超えた場合、超えた分が払い戻される制度です。
自己負担限度額は年齢と所得によって異なります。

所得区分 (年収目安) 自己負担限度額
年収約1,160万円以上 252,600円 + (総医療費 - 842,000円) × 1%
年収約770万〜約1,160万円 167,400円 + (総医療費 - 558,000円) × 1%
年収約370万〜約770万円 80,100円 + (総医療費 - 267,000円) × 1%
年収約370万円未満 57,600円
住民税非課税世帯 35,400円

通常の脂肪肝治療では月の医療費が高額療養費制度の対象となるケースは少ないものの、合併症や肝硬変への進行により入院が必要になった場合には活用できる可能性があります。
直近12か月で3回以上高額療養費の支給を受けた場合、4回目からは多数回該当として自己負担限度額がさらに引き下げられます。

医療費控除の活用

1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合、または総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%を超えた場合、確定申告で医療費控除を受けることができます。
医療費控除の対象には、治療に必要な薬代や通院のための交通費も含まれます。

脂肪肝は民間医療保険の給付対象となるのか

脂肪肝の治療で民間の医療保険から給付金を受け取れるかどうかは、契約内容と治療の状況によって異なります。

入院や手術が必要になった場合

脂肪肝が進行して肝硬変や肝臓がんとなり、入院や手術が必要になった場合は、医療保険の給付対象となる可能性があります。
ただし、保険加入時に脂肪肝について正しく告知していることが前提となります。

通常の通院治療のみでは、入院給付金や手術給付金の対象とはならないケースがほとんどです。

脂肪肝と診断されたら民間の医療保険に加入できるか

脂肪肝と診断された後でも、条件によっては民間の医療保険に加入できる可能性があります。
保険会社や商品によって審査基準は異なりますが、脂肪肝の程度や治療状況によって加入の可否が判断されます。

通常の医療保険への加入基準

脂肪肝の方が通常の医療保険に加入する際の審査では、以下のポイントが重視されます。

・肝機能検査(AST、ALT、γ-GTP)の数値
・治療の有無と内容
・入院歴の有無
・合併症(糖尿病、高血圧など)の有無
・脂肪肝の程度

健康診断で指摘された程度で入院歴がなく、肝機能の数値が安定している場合は、通常の医療保険に加入できる可能性があります。
ただし、加入できた場合でも、肝臓に関する疾患を保障対象外とする「部位不担保」の条件が付いたり、保険料が割増になったりする場合があります。

引受基準緩和型医療保険という選択肢

通常の医療保険への加入が難しい場合、引受基準緩和型医療保険が選択肢となります。
引受基準緩和型医療保険は、告知項目が3〜5項目程度に簡素化されており、以下のような質問にすべて「いいえ」と答えられれば申し込みが可能です。

・直近3ヶ月以内に医師から入院・手術・検査をすすめられたことがあるか
・過去2年以内に病気やケガで入院したことや手術をしたことがあるか
・過去5年以内にがんで入院または手術をしたことがあるか

※告知項目は保険会社によって異なります。

脂肪肝であっても、直近で入院や手術を受けていなければ加入できる可能性があります。
ただし、引受基準緩和型保険にはいくつかの留意点があります。

まず、通常の医療保険と比較して保険料がやや高めに設定されているという点です。
また、加入から一定期間(通常1年間)は給付金額が50%に削減される商品もあります。

それでも、持病の悪化や合併症も保障対象に含まれる点は大きなメリットになるでしょう。

告知における重要な注意点

保険加入時には、脂肪肝について正しく告知する必要があります。
告知義務違反があると、保険金請求時に契約が解除され、給付金が受け取れなくなる可能性があります。

健康診断で脂肪肝の指摘を受けた場合は、再検査や精密検査を受けてから保険加入を検討することが重要です。
再検査の指示をそのままにした状態では、保険会社側が正確な健康状態の判断ができないため、加入を断られることがあります。

保険会社によって審査基準が異なる点

保険会社によって引受基準は異なるため、A社で加入できなくてもB社では加入できるというケースもあります。
特に肝機能検査の数値や合併症の有無については、保険会社によって判断が分かれることが多いです。

脂肪肝は進行すると肝硬変や肝臓がんへ発展するリスクがある疾患であるため、健康なうちに保険加入を検討しておくことをおすすめします。

弊社ウィズハートでは脂肪肝をお持ちの方でもご加入いただける保険が販売しておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。

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