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クローン病にかかる治療費と医療費助成制度の解説|医療保険加入についても解説

投稿日:2026年7月09日

クローン病にかかる治療費と医療費助成制度の解説|医療保険加入についても解説

クローン病にかかる治療費と医療費助成制度の解説|医療保険加入についても解説

クローン病は、口から肛門までの消化管に炎症や潰瘍が生じる原因不明の難病です。
10~20歳代の若年者に発症することが多く、生涯にわたって治療を継続する必要があります

厚生労働省の指定難病に認定されているため、一定の条件を満たせば医療費助成を受けることができます。

この記事では、クローン病の治療費や利用できる公的支援制度、民間保険への加入について解説します。

クローン病とはどんな病気か

クローン病は炎症性腸疾患のひとつで、小腸や大腸を中心に消化管のどの部位にも炎症や潰瘍が生じる可能性があります。
潰瘍性大腸炎が大腸に限定されるのに対し、クローン病は口から肛門まで広範囲に病変が現れることが特徴です。

主な症状は腹痛や下痢、血便、体重減少などです。
特に腹痛と下痢は半数以上の患者にみられ、発熱や全身倦怠感、貧血などをともなうこともあります。

また、腸管の狭窄や穿孔、瘻孔、肛門部病変といった合併症を伴うことも少なくありません。

2023年度時点で、特定医療費受給者証を持つクローン病患者は52,108人に達している状況です。
発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性で15~19歳であり、男女比は約2:1と男性に多くみられます。

クローン病は症状が落ち着いている「寛解期」と、悪化する「活動期」を繰り返しながら経過します。
適切な治療によって寛解導入が可能となってきていますが、症状が落ち着いていても病気が進行していることがあるため、定期的な検査を受けることが大切です。

クローン病の合併症

クローン病では腸管だけでなく、腸管外にもさまざまな合併症があらわれることがあります。

消化管の合併症

消化管に繰り返し炎症が生じることで、腸と他の臓器との間にトンネル状の穴ができる瘻孔が形成されることがあります。
また、腸管が狭くなる狭窄や、腸に穴が空く穿孔、膿がたまる膿瘍なども起こりえます。

これらの合併症が生じた場合は、外科手術が必要になることもあるでしょう。

腸管外の合併症

クローン病では腸以外の部位にも症状があらわれることがあります。主な症状は、皮膚病変と関節病変の2つです。
皮膚病変は炎症性腸疾患の約15%に合併するとされ、結節性紅斑や壊疽性膿皮症などがみられます。

関節病変としては関節痛や関節炎があり、関節炎はクローン病患者の約15~20%に発生します
40歳以下の患者では強直性脊椎炎がみられることもあり、朝のこわばりやお尻にまで広がる痛みが続くことがあります。

クローン病の治療にかかるお金

クローン病の治療は薬物療法と栄養療法が中心となりますが、合併症の状態によっては外科手術が必要になることもあります。
治療は長期にわたるため、医療費の負担についても理解しておくことが大切です。

薬物療法にかかるお金

活動期には5-アミノサリチル酸製剤やステロイド、免疫調節薬などが使用されます。
従来の治療で効果が得られない場合には生物学的製剤が使用されます。

クローン病に保険適用となっている生物学的製剤には、
・インフリキシマブ(レミケード)
・アダリムマブ(ヒュミラ)
・ウステキヌマブ(ステラーラ)
・ベドリズマブ(エンタイビオ)
などがあります。

生物学的製剤は高額であり、保険適用後でも月額数万円以上の自己負担が発生するケースもあります
ただし、後述する難病医療費助成制度を利用すれば自己負担をさらに軽減できます。

手術療法にかかるお金

腸閉塞や穿孔、膿瘍などの合併症に対しては外科手術が必要になることがあります。
発症後5年で10~20%の患者が手術を必要とするとされています。

手術が必要な場合、通常の入院期間は1~2週間程度です。
クローン病では再発・再手術のリスクもあるため、腸管の切除は必要最小限にとどめる方針がとられます。

クローン病で利用できる公的支援制度

クローン病は指定難病に認定されているため、複数の公的支援制度を活用することができます。
長期にわたる治療を続けるうえで、これらの制度を理解しておくことは重要です。

① 難病医療費助成制度

クローン病は指定難病(告示番号96)に該当します。
認定を受けると医療費の自己負担割合が2割に軽減され、さらに所得に応じた月額上限が設定されます。
助成の対象となる主な要件は以下のとおりです。

・IOIBDスコアが2点以上(重症度分類を満たす場合)
・医療費総額が33,330円を超える月が年間3回以上ある場合(軽症高額該当)

自己負担上限額は世帯の所得に応じて月額2,500円~30,000円の範囲で設定されています。
生物学的製剤など高額な医療を継続する患者には「高額かつ長期」の特例も設けられており、さらに軽減された上限額が適用されます。

申請は都道府県・指定都市の窓口で行い、認定されると「医療受給者証」が交付されます。
有効期間は原則1年で、継続して助成を受けるには毎年更新手続きが必要です。

② 難病医療費助成を受けられない場合は高額療養費制度

重症度分類の基準を満たさない場合は、高額療養費制度を活用することで医療費負担を軽減できます。
1か月の医療費が所得に応じた上限額を超えた場合に超過分が払い戻される制度です。

所得区分 (年収目安) 自己負担限度額
年収約1,160万円以上 252,600円 + (総医療費 - 842,000円) × 1%
年収約770万〜約1,160万円 167,400円 + (総医療費 - 558,000円) × 1%
年収約370万〜約770万円 80,100円 + (総医療費 - 267,000円) × 1%
年収約370万円未満 57,600円
住民税非課税世帯 35,400円

③ 障害年金・障害福祉サービス

クローン病の合併症として人工肛門を造設した場合や、腹壁に瘻孔が生じた場合には障害年金の認定対象となる可能性があります。
また、障害者総合支援法の対象疾病にも指定されており、障害福祉サービスを利用できます。

クローン病の方の保険加入について

クローン病は寛解と再燃を繰り返しながら長期にわたる治療が必要となるため、公的制度に加えて民間の医療保険による備えも検討したいところです。
入院や手術が必要になった際の経済的な負担に、保険で備えることができます

診断後の保険加入の現状

一般的な医療保険では、加入時に健康状態を告知する必要があります。
クローン病のような慢性疾患がある場合、審査の結果、加入を断られるケースが少なくありません

一方で、診断前から加入している保険があれば、クローン病による入院や手術も保障の対象となる可能性があります。
現在の契約内容を見直し、どのような場合に給付金が受け取れるか確認しておくことが大切です。

持病があっても検討できる保険

クローン病と診断された後でも加入を検討できる保険として、以下の2種類があります。

① 引受基準緩和型保険

告知項目が3~5項目程度に限定されており、過去一定期間内に入院や手術がなければ加入できる商品が多いです。
症状が安定していればクローン病の方も加入できる可能性がありますが、保険料は一般の医療保険よりやや高くなる傾向があります。

また、契約後一定期間は給付金が削減される商品もあるため、契約条件をよく確認する必要があります。

弊社ウィズハートではクローン病や潰瘍性大腸炎をお持ちの方でもご加入いただける保険がございますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。

② 無選択型保険

健康状態の告知が不要なため、引受基準緩和型保険でも加入が難しい方の選択肢となります。
ただし、保険料はさらに高くなり、加入前からの持病による入院・手術は保障対象外となるのが一般的です。

保険加入時に確認したいこと

クローン病の方が保険を検討する際は、まず現在加入中の保険でどのような保障が受けられるかを確認しておきましょう。
また、難病医療費助成制度でカバーできる範囲と民間保険の保障を組み合わせて考えることで、効率的に備えることができます。

クローン病は入院が長期化する可能性もあるため、入院給付金の1入院あたりの支払限度日数がどの程度あるかも重要なポイントです。
さらに、生物学的製剤による外来治療が中心となる場合は、通院治療への保障の有無も確認しておくとよいでしょう。

まとめ

クローン病は若年者に発症することが多く、長期にわたる治療が必要な指定難病です。
生物学的製剤など高額な治療が必要になることもありますが、難病医療費助成制度を活用すれば自己負担を軽減できます。

また、診断後は一般的な医療保険への加入が難しくなる場合がありますが、引受基準緩和型保険や無選択型保険など、持病があっても検討できる保険もあります。
公的制度と民間保険を上手に組み合わせ、治療を続けながら安心して生活できる備えを整えておくことが大切です。

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