FP・識者の保険コラムExpart Column

富山県で自転車同士が衝突する事故。安全な利用と自転車保険の必要性。

更新日:2022年05月25日

富山県で自転車同士の衝突事故がありました。
自転車に乗っていた女性が重症で運ばれましたが、もう1人の相手はその場からいなくなり、現在ひき逃げとして捜査をしています。

全国で多発する自転車事故

新型コロナウィルスの影響で、自転車通勤する人や、運動不足解消のために休日に自転車に乗る人などが増えています。
また、外食を避けるためにウーバーイーツのような自転車配達を利用した宅配も多くなりました。

利用者が増えたことで自転車に関わる事故も増えています。
自動車と接触すれば死亡することもありますし、過去には歩行者と接触して重傷を負わせたことで高額な賠償となったこともあります。

自転車事故は加害者になっても被害者になっても人生が大きく変わってしまいます。
最近では自転車が歩道を走っていて歩行者と接触したり、スマホやイヤホンなどをしながら運転で事故を起こしたりと、自転車利用者がルールを守らない事で事故に繋がるケースみ多くあります。

事故防止の取り組み

事故防止のためここ数年、自治体等で色々な対策が行われています。

まずはルール徹底のための講習です。

新型コロナウィルスの影響で数は減っていますが、各自治体が講習会を開いています。
講習会ではどんな時に事故が起こりやすいのか、気を付けるべきポイントを教えてくれます。

また、自転車保険の義務化も進められています。
義務化の状況は自治体によって異なりますが、例えば東京都では2020年4月から自転車保険の義務化が始まっています。
また福岡県のように以前は努力義務でしたが、現在は義務化されているところもあります。

自転車保険の義務化は全国的に広がっていて、保険の加入率も上がっているようです。
お金で事故のすべてが解決できるわけではありませんが、過去にいくつも高額な賠償請求がされていますので、金銭的な余裕を持つことは加害者、被害者両方にメリットがあります。

自転車事故をカバーする自転車保険

自転車事故をカバーする保険は、以下のようにいくつか種類があります。

・自転車保険(単体)
・自動車保険や火災保険の個人賠償責任特約
・クレジットカード付帯保険の個人賠償責任特約
・団体保険
など

自転車保険という単体の保険もありますが、自動車保険や火災保険といったものに付帯されているものもあります。

ただし、注意しなければいけないがそれぞれ補償内容が異なる事です。
過去に1億円近い損害賠償となった事もあるため、補償金額は最低でも1億円は欲しいところです。
示談代行サービスが付いていれば、事故相手との交渉を保険会社が行ってくれるので、その点も大きなメリットです。

他にも契約者のみの補償なのか、家族まで補償に含まれるのかも保険によって異なります。

自転車は便利な乗り物です。安全対策をしっかり行った上で、正しく乗りこなしましょう。

参考記事

自転車保険が足立区で義務化。自転車事故に備える保険は何がある?

保険ウィズ編集部 佐藤日奈子

この記事の執筆者:FP 佐藤日奈子

保険ウィズ編集部の佐藤日奈子です。北海道出身、千葉県在住の2児の母。
損害保険会社での勤務を経て、現在はファイナンシャルプランナーとして活動しています。
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