5年間イギリス滞在して分かったイギリスの食文化
みなさんはイギリス料理に対して、どんなイメージがあるでしょうか。「イギリス料理は美味しくない」というイメージが強い人もいるでしょう。
そこで今回はイギリスに5年滞在した経験を元に、現地に住んでいて体験したイギリスの食文化についてご紹介します。
この記事の執筆者:poohish
イギリス滞在歴約5年、中米滞在歴約9ヶ月。仕事をしながらヨーロッパ・アジア・中米を中心に48カ国渡航しました。
普段は英語関連を中心としたウェブライターと翻訳、英語教師をしています。英語の他にスペイン語も日常会話レベルで扱えます。
海外経験や異文化交流経験を生かして、旅のコツや各国文化など、幅広く海外旅行や海外生活に関する情報を発信していきます。
この記事の目次
イギリス料理は本当に美味しくない?イギリスの料理の特徴
世界中でイギリス料理美味しくないというイメージを持たれています。
では、本当のところはどうなのかと言うと、私個人の見解では「言うほど美味しくないということもない」という感じでしょうか。
確かに「イギリス料理は美味しい!」と断言できるほどではないのですが、美味しいものもありますし、美味しくないというのは、言い過ぎかと思います。
ただ、イギリス料理というかイギリス人の調理法には特徴があり、それがイギリスの料理を美味しくないイメージに繋がっているのかもしれません。
その大きな特徴とは、以下の2つです。
・何でも火を通しすぎる
・味が薄い
イギリス人は、野菜を茹でてもぐだぐだになるまで茹でますし、パスタもアルデンテにすると「固い」と感じるようです。そのため、食感を感じず柔らかくなってしまうのですね。
また、味が薄いというより味がしないものも多いです。そこに自分の好きなように塩などをかけるのが一般的なようですよ。
味付けがシンプルで、何でも柔らかくなってしまうので、美味しくないと感じることが多いのかもしれません。
代表的なイギリス料理
ですが、イギリス料理にも美味しい料理はちゃんとあります。
ここからは代表的なイギリス料理と、その料理を楽しむポイントをご紹介していきます。
フィッシュ&チップス
イギリス料理といえば、フィッシュ&チップスという人もいるでしょう。フィッシュ&チップスは、魚が新鮮で美味しければ、とても美味しく食べられます。ただ、魚のフライの付け合わせがフライドポテトというのは、日本人にはちょっと苦しいかもしれません。
イギリス人はフィッシュ&チップスに、塩と大量のモルトビネガーという酢をかけます。モルトビネガーをかけると、フィッシュ&チップスはとても美味しく楽しめます。
フィッシュ&チップスを食べるなら、美味しいと評判のお店に行くのがおすすめです。
ローストビーフ・チキン・ポークなど
イギリス料理の中で本当に美味しいのが、ロースト料理。ローストビーフが代表的ですが、家庭ではローストチキンがよく作られます。ローストポークもありますよ。
それに、グレービーソースというソースや、ローストしたじゃがいもや野菜を添えるのが一般的。
日曜日にはパブなどに「サンデーロースト」という看板が出ています。その看板がある場所でなら、美味しいロースト料理が楽しめるでしょう。
調理法がシンプルだからなのか、単に私の運が良いのかはわかりませんが、今のところ美味しくないロースト料理には出会ったことはありません。
シェパーズパイやミートパイなど
イギリスではパイ料理も人気です。その代表格がシェパーズパイやミートパイ。シェパーズパイはミートソースのようなものの上に、マッシュポテトを乗せてオーブンで焼いたものです。ミートパイにはパイシートが使われています。
その他フィッシュパイなんかもありますよ。マッシュポテトが美味しくできれば、なかなか美味しくいただけます。グラタンやラザニアが好きな人なら、きっと楽しめますよ。
イングリッシュブレックファースト
実はイングリッシュブレックファーストを朝食に食べる人は、ほとんどいません。イギリスの朝食は、パンやシリアルなど軽いもので済ませます。ポリッジというミルク粥を食べることもありますね。
イングリッシュブレックファーストはホテルの朝食やパブで食べられるイメージです。ベイクドビーンズにソーセージ、卵料理、ベーコンなどが一皿に盛られた食事で、かなりボリューミー。
ベイクドビーンズが好きな人なら、きっと楽しめる一品でしょう。
イギリス人はイギリス料理をあまり食べない
ここまでイギリス料理の真実や代表的な料理をご紹介しましたが、実はイギリス人、特に若い世代ではあまりイギリス料理は食べられていません。
というのも、イギリスは移民が多いために、各国料理を気軽に楽しめるのです。
カレーをイギリス料理だという人もいるくらいですし、地方でもそこそこ都会に住んでいれば、世界中の料理が楽しめます。都市部だとスーパーで醤油や豆腐が買えますよ。
特別な日や週末だとロースト料理はよく食べられています。またクリスマスにはイギリスの伝統的な料理を食べている人が多いでしょう。
しかし普段の生活では、イギリス人がイギリス料理ばかり食べていることはなく、さまざまな料理が親しまれているのです。
ですから、イギリスに滞在してもご飯が美味しくないことで苦しむことはないでしょう。
まとめ:イギリスの食事は意外と悪くない
「イギリスの料理は美味しくない」というイメージは、実は覆されつつあります。イギリス料理に美味しくないイメージがある人は、イギリスに行ってちょっと驚くかもしれません。
ただ美味しくないというイメージが覆されているとは言え、「意外と悪くない」というレベルなのは確か(笑)。
イギリスに滞在することになったら、野菜やパスタは自分の加減で茹でて、たまにイギリス料理を楽しみつつ、好きなものを食べるのが食生活を豊かにするコツということになりそうです。
この記事の執筆者:poohish
イギリス滞在歴約5年、中米滞在歴約9ヶ月。仕事をしながらヨーロッパ・アジア・中米を中心に48カ国渡航しました。
普段は英語関連を中心としたウェブライターと翻訳、英語教師をしています。英語の他にスペイン語も日常会話レベルで扱えます。
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