ウーバーイーツが自転車講習会を実施。参加した配達員には認定ステッカー。
2021年6月6日、宅配サービス大手のウーバーイーツが日本サイクリング協会と共に配達員向けの自転車講習会を開催しました。
当日は、33人の配達員が参加し、幅約30センチメートルの板の上を走ったり、参加者全員で1~4列の隊列を組んで走行したりと、さまざまな訓練が行われました
参加者には講習会を受けたことを示すステッカーがウーバーイーツから配布されます。
ウーバーイ―ツは「今後も安全運転が波及するよう期待したい」とコメントしています。
デリバリー需要増加で増える問題
新型コロナウィルスの影響でデリバリーの需要が増加しています。
ウーバーイーツは、登録して審査に合格すれば誰でも配達員になることが可能です。
コロナ禍のデリバリー需要増加により配達員が増えていて、
・一部の配達員が交通ルールを守らない
・危険運転を行っている
という問題が表面化しています。
特にここ最近は深刻な案件も見受けられるようになりました。
東京都杉並区では、ウーバーイーツ配達員の大学生(当時21)が交差点で軽自動車と出合い頭に衝突し死亡したり、配達員が首都高速4号上り線(新宿区)に進入してネット上でも騒ぎになりました。
ウーバーイーツは特別な訓練を受けなくても簡単に配達員になることが出来るため、運転技術に差が出てしまうことや、報酬の仕組みが事故や危険運転を招いているのではないかという声もあります。
例えば、配達回数が多ければインセンティブが高くなるため、速度重視の運転を行ったり、雨の日や夜間など運転しづらい環境の方がインセンティブが増えるため、危険度が高くなる傾向があると言われています。
ウーバーイーツの対策
ウーバーイーツ側は事故の件数などは非公開としていますが、事故の増加に伴って対策に乗り出しています。今回の講習会もその一例です。
また、事故が起きた場合に被害者を救済する目的で、配達員には三井住友海上火災保険の「対人・対物補償責任保険」を提供しています。
十分な補償とは決して言えませんが、もし配達員が事故を起こした場合にはこの保険から補償が受けられます。
■ 参考記事
ウーバーイーツ配達員が入っておくべき自転車保険。ウーバーイーツ提供の保険制度との違いは?
宅配サービスはたしかに便利なサービスでありますが、需要の急増で様々な問題が出てきているのも事実です。
利用者としては、少しでも安全に、より便利なサービスになる事を望みます。
この記事の執筆者:FP 佐藤日奈子
保険ウィズ編集部の佐藤日奈子です。北海道出身、千葉県在住の2児の母。
損害保険会社での勤務を経て、現在はファイナンシャルプランナーとして活動しています。
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