FP・識者の保険コラムExpart Column

糖尿病の方の海外渡航マニュアル(保険・薬・生活の注意事項)

投稿日:2025年08月20日

糖尿病の方の海外渡航マニュアル(短期渡航〜長期渡航)

糖尿病の方の海外渡航マニュアル(短期渡航〜長期渡航)

2025年7月時点での情報です。

保険ウィズ(株式会社ウィズハート)代表取締役 木代晃輔
株式会社ウィズハート
代表 木代晃輔
保険ウィズ(株式会社ウィズハート)代表取締役 木代晃輔
株式会社ウィズハート
代表 木代晃輔

株式会社ウィズハートの木代(きしろ)です。

弊社では海外旅行保険の仕事を長くしておりますが、そのなかで、糖尿病などの持病をお持ちの方で海外旅行保険に加入したい、というご相談を数多くお受けします。

「持病をお持ちの方でも、病気を理由に海外渡航や海外チャレンジを諦めないで欲しい」という気持ちで、糖尿病などの持病をお持ちの方の海外渡航をサポートしてきました。

そこで今回は、糖尿病の持病をお持ちの方について、
前半では「海外旅行保険加入について」
後半では「薬の手配など海外渡航の注意事項について」
を、海外渡航マニュアルとして解説していきたいと思います。

※本記事は、全て2025年7月時点の情報に基づいて作成しています。
海外渡航に関わる公的制度や保険制度は頻繁に改定されますので、最新情報を確認したい方は弊社までお気軽にお問い合わせください。

糖尿病の方の海外旅行保険の選び方

海外旅行ではなにが起こるかわかりません。

糖尿病などの持病をお持ちの方は特に、海外旅行中の急な体調不良や病気に備えて、海外旅行保険への加入が必要です。

国立健康危機管理研究機構(JIHS)の運営するホームページでも、糖尿病の方が旅行する場合の注意事項として、海外旅行保険への加入をすすめています。

●海外旅行保険に入りましょう
保険に加入する際に持病の申告が必要なものでは、糖尿病である事をきちんと伝える事が大切です。また、クレジットカードに付いている保険の場合も、申告が必要かどうかを事前に確認しましょう。

引用元:糖尿病情報センター|糖尿病の方の旅行

しかし、いざ海外旅行保険を手配しようと思っても
「糖尿病などの持病がある人は海外旅行保険に加入できるのか?」
「加入できたとしても、糖尿病が悪化した場合の医療費用などは保険で補償されるのか?」
不安に思われている方も多いでしょう。

まず、1カ月以内の短期渡航と1カ月超の長期渡航の2つのパターンに分けて、海外旅行保険への加入方法について解説します。

【31日以内の渡航の方】糖尿病の悪化も補償される保険を選ぶ

糖尿病をお持ちの方の場合、加入できる海外旅行保険は限定されます。

特にインターネットで加入できる格安タイプの海外旅行保険は加入不可となっているところが多いので注意してください。

また、上の国立健康危機管理研究機構(JIHS)のホームページにある通り、クレジットカード付帯の海外旅行保険の場合、持病についての申告が必要だったり、既往症は補償対象外だったりするので、保険の内容をきちんと確認しておきましょう。

クレジットカード付帯やインターネット加入の保険がダメであっても、糖尿病など持病をお持ちの方の場合でも加入できる海外旅行保険はあります。

「応急治療救援費用特約」という補償が付いた海外旅行保険であれば、糖尿病が悪化した場合でも補償対象となりますので、こういった海外旅行保険を選ぶようにしましょう。

弊社ウィズハートの海外旅行保険にもこの「応急治療救援費用特約」が付帯されており、31日以内の渡航であれば、現地で持病が悪化した場合の治療費用も補償の対象となります。

なお、持病が補償されるのはあくまで海外渡航中の悪化・再発であり、渡航前から海外病院の受診を予約していたり、定期治療を受けられた場合の費用は海外旅行保険ではカバーされません。

【32日以上渡航の方】加入できる海外旅行保険があるか、代理店に相談する

渡航期間が1カ月超(32日以上)になると、加入できる海外旅行保険はさらに少なくなります。

また加入できたとしても、糖尿病の悪化や定期治療については基本的には補償対象外となってしまいます。

渡航期間が1カ月を超える場合には、病名や病状などを確認したうえで個別に引受できる保険条件や保険条件を検討する必要がありますので、まずは保険代理店にご相談いただくことになります。

弊社ウィズハートでも日々ご相談に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

糖尿病の方の海外旅行保険のご相談はこちら

ポイント1:留学VISAやワーホリVISAの基準を満たす保険に加入すること

国によっては留学VISA・ワーホリVISAの申請時に、海外旅行保険の加入証明書の提出が必要なケースもあります。
そのような場合は、定められた基準を満たす海外旅行保険に必ず加入しなくてはなりません。

弊社では各国VISAの基準を満たす海外旅行保険プランを取り扱っており、申請時に必要な保険加入証明書の発行も承っております。

渡航する国のVISA申請の基準を満たしているか、糖尿病を治療中でも保険に加入できるか、などご相談をお受けいたしますので、お気軽にお問合せください。

以下の記事では、主要国のワーホリVISAの概要と取得する際に必要な保険について解説していますのでこちらも参考にしてください。
■ 参考
世界各国のワーキングホリデーVISAと、選ぶべき海外旅行保険

ポイント2:一部の国では、その国の公的保険で補償を得られることも

一部の国では、海外からの渡航者でも国の公的保険に加入して補償を受けることができます。
例えば、以下のような国では、海外からの渡航者であっても公的医療保険の利用が可能です。

公的保険制度 概要
イギリス 国民健康保険(NHS) 渡航時から加入。公的医療機関の受診が対象。
デンマーク CPR健康保険 CPRナンバーを取得した在住者は公的医療が無償で受けられる
韓国 国民健康保険 滞在6カ月目から加入が可能

ただし、海外で公的医療保険が使える公的な医療機関は、質やサービスが良くなかったり、予約が取りづらいなどの課題も多くあります
公的保険がある場合でも、海外旅行保険加入は必須と考えておきましょう。

このような公的保険が無い場合は、次項の「海外療養費制度」の活用も選択肢となります。

ポイント3:海外療養費制度の活用を検討する

持病で病院にかかった場合など、海外旅行保険で持病が補償されない時は、加入している健康保険の「海外療養費制度」の利用を検討しましょう。

海外療養費制度とは、「海外旅行中に急な病気やけがなどにより現地の医療機関で診療等を受けた場合、申請により一部医療費の払い戻しを受けられる」制度です。
糖尿病の薬をどうしても現地で確保しなくてはならないときなどには有効となります。

ただ海外療養費制度の申請するにあたっては、自分で作成する申請書や支払った医療費の領収証以外にも、現地の病院で具体的な診療内容に関する書類に記入してもらう必要があります。
この申請手続きが煩雑でとても大変です。
また、現地で支払った金額がそのまま認められるわけではないため、還付金が思ったより少ないことがある点にも注意が必要です。

海外療養費制度は使い勝手が良くない制度ですので、過度に頼りすぎることは禁物です

全国健康保険協会の海外療養費制度のページでも以下のように記載されています。

「日本と海外での医療体制や治療方法等が異なるため、海外で支払った総額から自己負担相当額を差し引いた額よりも、支給金額が大幅に少なくなることがあります。」
引用元:全国健康保険協会|海外療養費制度

ウィズハートでは海外療養費制度の申請サポート経験も多数ありますので、申請手続きサポートや翻訳書類作成代行(有償)も承っております。

保険にご加入された方(糖尿病)の事例紹介

ウィズハートでは、糖尿病をお持ちの方の海外旅行保険を数多く手配してきた実績があります。
ご相談いただき、海外保険旅行に加入していただいたお客様の事例をご紹介します。

A様は、Ⅰ型糖尿病をお持ちでしたが、海外に留学したいという希望がありました。留学する学校にも保険付保証明書(英文)が必要ですが、治療中であることが告知事項に引っかかってしまい、ネットで探した保険会社では加入できません。

そこで、弊社にご相談いただいたところ、複数の保険会社に確認をとり、ある保険会社にて特別プランを用意してもらうことができました。

A様は無事保険に加入でき、留学する学校に提出する保険付保証明書(英文)についてもすぐに弊社で手配し、郵送いたしました。

■詳しくはこちら
糖尿病をお持ちの方の海外留学保険を手配しました

海外留学・ワーホリ保険もこちらからお問合せください。

糖尿病の薬を必ず確保!その方法と準備リスト

ここからの後半部分では、「糖尿病の方が海外に渡航する際の、薬の確保や準備の方法」について解説します。

海外への薬の持込は国によって規制が異なるため注意する必要がありますし、インスリン治療中の方は長時間のフライトに備えて機内持ち込みが必要です。

また、海外では、どのようなトラブルがあるかわかりません。現地や航空機のトラブルで、予定よりも長く滞在せざるをえないことも考えられます。

糖尿病の方が海外に渡航される場合には、薬の確保について以下のような点を必ず事前にチェックして準備しておきましょう。

①インスリンなど注射薬は飛行機の手荷物持込とする
②日本からの薬持参は多めに行う
③薬の説明書類や英文診断書を用意しておく
④長期滞在の方は、海外現地の患者支援団体や薬の確保方法を調べておく

それぞれのポイントにつき詳しく解説していきます。

① インスリン注射薬は飛行機の手荷物持込とする

インスリン療法を行っている場合は、必ず航空会社に事前に連絡の上、予備のインスリン製剤や注射器を手荷物に入れて機内持ち込みにしましょう
万が一フライトが長時間に延びたり、現地で手荷物がすぐに受け取れなかったりした場合に備えておく必要があります。

近年、航空機の手荷物チェックが厳しくなっていますが、航空会社に事前に連絡をしておき、薬品名が明記された容器に入れておけば大丈夫です。
念のため、英文の診断書や日本糖尿病協会の糖尿病カードなどを持参しておくとよいでしょう。(英文の診断証明書や糖尿病カードなどについては後ほど詳しく説明します)

またインスリンを注射する時、座席で行うことができない航空会社もあるため、事前によく確認してください。
エコノミー症候群を防ぐ観点からも、なるべく座席を化粧室の近くもしくは、通路側にとることをおすすめします。

※参考:知りたい!糖尿病|糖尿病のある方の海外旅行時の注意点(日本イーライリリー株式会社/検証:日本糖尿病協会)

②日本からの薬持参を多めに行う

糖尿病などの持病がある方は、海外渡航時に多めに薬を持っていくようにしましょう。

通常服用されている薬については、渡航期間に応じた必要量を確保していかれると思いますが、海外旅行では空港での荷物ロスや盗難などのリスクもあります。

渡航期間に合わせたギリギリの量ではなく、少し多めに準備をし、しかもできれば分散して持ち込むようにしてください

数か月以上の海外渡航になる方は、かかりつけ医に多めの処方が出来るかどうか早めに相談しておいてください。
かかりつけ医の判断次第にはなりますが、健康状況によってはいつもより多めの処方をしてくれたり、オンライン診療で対応してくれたりすることもあります。

ただし、医薬品の持ち込める量は渡航先の国によって異なり、場合によっては医師の診断書や事前の許可申請が必要なこともあるので注意が必要です。

【主要国の薬の持ち込める量一覧】

国名 持ち込み可能な医薬品分量
(一般的な処方薬や市販薬)
オーストラリア 最大3か月分
カナダ 最大90日分
イギリス 最大3か月分
アメリカ アメリカ滞在期間を勘案し、個人的使用に必要と想定される量

国によって違いはあるものの、持ち込める服用量は1か月〜3か月までが一般的です。
弊社のお客様には「1年分以上のインスリンをカナダに持ち込みできた」(詳細はこちら)と話される方もいましたが、税関での荷物検査で引っかかる恐れもありますので、上記ルール内で持ち込むことをお勧めします。
(現地で薬を確保する方法については、後ほど詳しく解説します)

厚生労働省のホームページに、海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについて注意事項や各国の制度がまとめられています。
渡航先の規制がどのようになっているか、必ず事前に確認しておきましょう。

■ 厚生労働省のホームページ
海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについて

③薬の説明書類や英文診断書を用意しておく

出発の前には必ず
・薬の英文説明書
・英文診断書

を準備しておきましょう。

上で説明したように、医薬品の持ち込みは各国ごとに規制が異なっており、処方薬を持参していると、入国審査でトラブルになる可能性もあります。

英文の薬剤証明書や診断書があれば、治療のための適切な薬であることが証明できるので、トラブルを避けられます。

万が一体調が悪化した場合や、現地で医療機関や薬局に行く必要が出た場合に備えて、英文の薬剤証明書や診断書は必要です。
海外渡航前に、必ずかかりつけ医や調剤薬局に依頼して、準備しておきましょう。

公益社団法人糖尿病協会(JADEC)では、海外旅行用英文カード(Diabetic Data Book)のひな型をホームページに掲載しています。

表紙には糖尿病患者であることが5ヶ国語(英語・フランス語・スペイン語・中国語・ハングル語)で記載され、裏面には、経口剤の服用やインスリン注射をしている場合のその治療内容、合併症の状況などが記入できます。


海外旅行用英文カードはJADECのホームページから無料でPDF版をダウンロードできますので、かかりつけ医に英文での記入をお願いするなどして、活用してください。

■ 公益社団法人糖尿病協会(JADEC)
海外旅行用 英文カード(Diabetic Data Book)の取得はこちら

④長期滞在の方は、現地で薬をどうやって確保するかを調べておく

糖尿病の方が1カ月以上の長期で海外渡航される場合は、もしもの時のために現地で薬を確保する方法を事前に調べておきましょう。

たとえ日本で必要量を確保して準備していっても、荷物ロストや予定滞在期間が延長となるなどの不測の事態により、現地での薬確保が必要となるケースが想定されるからです。

海外渡航中に現地でどのように薬を確保するか、主に考えられる方法としては以下のようなものが挙げられます。

【海外現地で薬を確保する方法】
・日本から国際郵便で送る
・家族や友人が現地に行くときに持ち込む
・本人が一時帰国した時に薬を確保する
・海外のクリニックで診察を受けて確保する

錠剤などの場合は、日本から国際郵便で送る、あるいは家族や友人が現地に行くときに持ち込むこと方法も有効です。

しかし、インスリン製剤については、空輸で万が一一度凍結すると成分が有効でなくなってしまうリスクがあるため、国際郵便で送ることはできません

また、家族や友人が現地に行くときに持ち込む際にも、手荷物で飛行機内に持ち込む必要があるため、本人以外は難しいケースが想定されます。

本人が一時帰国して薬を確保する方法もありますが旅費がかかるうえに、国によっては一度帰国すると再入国の許可申請が必要となったりVISA再申請が必要となったりすることもあります

このような理由から、特に糖尿病を持病とする方が海外に長期滞在する場合には、現地で糖尿病の病院をあらかじめ見つけておくようにしましょう。

滞在先の職場や学校に問い合わせ、糖尿病対応や専門医などについて、予め情報を収集しておくのもおすすめです。

※参考:糖尿病情報センター|糖尿病の方の旅行

海外の糖尿病患者支援団体やネットワークの確認

日本では糖尿病患者の支援団体として公益社団法人日本糖尿病協会(JADEC)がありますが、糖尿病患者は全世界で多いため、海外でも同じような組織があります。

例えば米国にはBreakthrough T1D(前JDRF)という1型糖尿病の「患者支援団体」があります。
米国内の25を超える州に支部があり、英国、オーストラリア、カナダ、オランダ、イスラエルにも支部を置いていますので、必要に応じて、連絡先などを控えておきましょう。

また、International Diabetes Federation(IDF)は、170以上の国と地域に会員組織をもつ、世界中の糖尿病団体を統括する国際連盟です。

IDFのサイトには「Our Network」として、国・地域別の組織が掲載されていますので、渡航先の国の糖尿病協会や患者会の連絡先を事前にチェックしておくとよいでしょう。
各団体のサイトによっては、現地での食事情報や医療情報、イベントなど便利な情報が掲載されています。

■ Breakthrough T1D(前JDRF)のホームページ
Type 1 Diabetes – Breakthrough T1D

■ International Diabetes Federation(IDF)のホームページ
International Diabetes Federation|Regions and Members

【参考】インスリンの海外での購入価格

海外における主要薬局サイト等をもとに、インスリンの価格をまとめています。
現地で薬を購入される際の価格目安になればと思います。

価格は2025年7月の調査ですので、最新の価格は参照ページをご確認ください。
(日本で使用している薬の成分・用法・容量などは必ずご自身で確認してください。)

【オーストラリアでの価格】

薬剤名 参照ページ 容量(ml) 価格
(AUD)
ノボラピッド Chemist Warehouse 3ml × 5cartridge 31.5
ヒューマリンN Chemist Warehouse 3ml × 5cartridge 31.5
レべミル Chemist Warehouse 3ml × 5cartridge 31.5

※参照サイトの説明
Chemist Warehouse:オーストラリア最大の薬局チェーン

【フランスでの価格】

薬剤名 参照ページ 容量(ml) 価格
(EUR)
ノボラピッド Base de Donnees Publique des Medicaments 3ml × 5cartridge 21.36
レべミル Base de Donnees Publique des Medicaments 3ml × 5cartridge 43.05

※参照サイトの説明
Base de Donnees Publique des Medicaments:フランス保健省傘下のANSM(国家医薬品安全庁)が運営する医薬品の公式データベースサイト

【カナダでの価格 *】

薬剤名 参照ページ 容量(ml) 価格
(USD)
ノボラピッド PharmaServe 3ml × 5cartridge 132.95
ヒューマリンN PharmaServe 3ml × 5cartridge 83.95
レべミル PharmaServe 3ml × 5cartridge 210.79

*アメリカ向けにインスリンを郵送販売しているカナダ企業のサイトです。カナダ現地でインスリン購入する場合は掲載金額よりも安くなると思われます。
PharmaServe:マニトバ州ウィニペグに拠点を置く。CIPA(カナダ国際薬局協会)認証の薬局サイト

※薬は製品によって1錠あたりの分量が異なるため、上記の価格はあくまで目安です。

糖尿病で海外渡航された方の事例紹介

弊社のお客様で、糖尿病をお持ちでカナダ留学された方に、インスリン確保をどうされたのかお聞きしました。
あくまで一例として参考に頂ければと思います。

—————
質問.インスリンはどの程度持参されたのでしょうか?
インスリンを日本から多め(1年分以上)に持参してカナダに行きました。
カナダの医療に詳しい看護師さんとたまたま知り合うことができ、その方からインスリンは日本から持って行くようアドバイスをいただきました。

また、インスリンは温度変化に弱いので必ず機内持ち込みとなるのですが、決められた機内持ち込みの水分量以外に特別措置(?)として、インスリンはプラスで手荷物として持ち込めることができました(留学をお世話してくれてたエージェントさんが航空会社に確認してくれました)。
そのため、一年分以上のインスリンをカナダに持っていけることができたのだと思います。

血糖測定関係の物や注射の針などもできる限りたくさん持って行きました。
1番大きいスーツケース一台分は病気関係の物を詰めました。
幸いスーツケース2台持っていけたので、洋服などはもう一台に詰めることができました。

これでもかと言うくらい、インスリン、注射針、血糖測定装置や備品を持って行きましたので、カナダで新しく購入することはありませんでした。
帰国するころにはだいぶ余って持って帰って来ましたが、それでも半分以上は使いました。
—————

上記のほかにも多数の糖尿病患者さんから渡航事例を聞いています。

最後に

糖尿病などの持病をお持ちの方が海外渡航される場合、必要な保険手配や薬の準備方法などについてご紹介しました。

糖尿病の治療には定期的なインスリン投与や食事制限が必要なケースがあり、海外旅行や海外留学などの長期滞在に不安を感じられる方も多いと思います。だからといって必ずしも諦める必要はありません。

糖尿病の患者数は全世界で多いため、国際的な患者支援団体や航空会社のサポートサービスなども充実しています。しっかり情報を収集し、必要な保険や薬などの事前準備を行うことで、道が開ける可能性は十分にあります。

ウィズハートでは糖尿病という持病がありながらも「海外に行きたい!チャレンジしたい!」という方たちを多くサポートさせていただいております

もしあなたが「これから海外渡航したい」と考えているのなら、保険のことをはじめ、様々な面でお役に立てると思います。
ご相談希望の方はお気軽にご連絡いただければと存じます。

ご相談・お問い合わせはこちら

木代 晃輔

この記事の執筆者:木代 晃輔

株式会社ウィズハート 代表取締役
神奈川県出身。大学卒業後に損害保険会社で勤務。
株式会社ウィズハートを創業し、保険相談サイト「保険ウィズ」やFP相談サイトを開設。

損保勤務時は損害保険の開発業務に携わり、現在は海外旅行保険や個人賠償責任保険のプロとしても活動中。