緑内障の治療費はいくら?利用できる公的制度と加入できる保険を解説


緑内障は日本における中途失明原因の上位疾患であり、40歳以上の約20人に1人が発症しています。
初期には自覚症状がほとんどないため、気づかないまま進行するケースも少なくありません。
この記事では、緑内障の治療費や利用できる公的制度、緑内障でも加入できる保険について詳しく解説します。
この記事の目次
緑内障の概要と患者数
緑内障は、眼圧の上昇などによって視神経が障害を受け、視野(見える範囲)が徐々に狭くなっていく病気です。
進行すると視力低下を招き、最悪の場合は失明に至ることもあります。
40歳以上の日本人の約5%(20人に1人)が緑内障を発症しており、推定患者数は約465万人と言われています。
さらに、60歳以上では10人に1人といわれており、高齢になるほど発症リスクが高まる傾向があります。
日本の高齢化は進んでいることから、今後も患者数は増加していく可能性は高いといえるでしょう。
日本人に多い正常眼圧緑内障
緑内障は眼圧が高くなることで発症すると考えられてきましたが、近年の研究で新たな事実が明らかになっています。
日本人の緑内障患者の約72%は、眼圧が正常範囲内(10〜21mmHg)にもかかわらず視神経に障害が生じる「正常眼圧緑内障」であることがわかっています。
この割合は欧米諸国と比較して高い傾向にあります。
そのため、眼圧検査だけでは緑内障を発見できない場合があり、視野検査や眼底検査を含めた定期的な眼科検診を受けることが重要です。
約9割が未発見のまま
緑内障の初期は自覚症状がほとんどありません。
両眼で見ている場合、片方の目の視野が欠けても反対の目が補うため、異常に気づきにくいという特徴があります。
緑内障と診断された方のうち約89%が、それまで緑内障に気づいていなかったという調査もあります。
つまり、緑内障患者の約9割が未発見・未治療の状態にあるということです。
自覚症状で気づいたときには、すでにかなり進行しているケースも考えられます。
40歳を過ぎたら、症状がなくても年に一度は眼科で検診を受けることをおすすめします。
緑内障の治療法と費用
緑内障の治療は、眼圧を下げることで病気の進行を抑えることが目的です。
残念ながら、一度損傷を受けた視神経は現在の医療技術では回復させることができません。
そのため、早期発見・早期治療によって視野の欠損を最小限に食い止めることが重要です。
主な治療法
緑内障の治療法には、主に以下の3つがあります。
・点眼薬による薬物療法
・レーザー治療
・手術治療
緑内障治療の基本は点眼薬による薬物療法です。
点眼薬には、房水(眼球内を循環する水分)が作られるのを抑えるタイプと、房水の排出を促すタイプがあります。
1種類で効果が不十分な場合は、2〜3種類の点眼薬を併用することもあります。
点眼薬で十分な効果が得られない場合や、症状が進行している場合は、レーザー治療や手術が検討されます。
レーザー治療は外来で受けられることが多く、施術時間は5〜15分程度で痛みもほとんどありません。
手術治療では、排出経路の目詰まりを解消する「線維柱帯切開術」や、新しい排出路をつくる「線維柱帯切除術」などが行われます。
治療費用の目安
緑内障の検査・治療は原則として健康保険が適用されます。
治療内容や医療機関によって費用は異なりますが、おおよその目安は以下のとおりです。
・検査費用:3割負担で約1,500円〜4,000円程度
・レーザー手術:3割負担で約3万円(片眼)
・手術治療:3割負担で約8万円〜12万円(片眼)
入院が必要な場合は、別途入院費用がかかります。
また、点眼薬による治療を継続する場合は、薬代と定期的な通院費用が必要になります。
利用できる公的制度
緑内障の治療費が高額になった場合や、症状が進行して視力障害が生じた場合には、以下の公的制度を利用できる可能性があります。
高額療養費制度
高額療養費制度は、1か月の医療費が一定額を超えた場合に、自己負担限度額を超えた分が払い戻される制度です。
緑内障の手術で高額な医療費がかかった場合も、この制度を利用できます。
自己負担限度額は、年齢や所得によって異なります。
69歳以下の方の場合、所得区分ごとの限度額は以下のとおりです。
| 所得区分 (年収目安) | 自己負担限度額 |
|---|---|
| 年収約1,160万円以上 | 252,600円 + (総医療費 - 842,000円) × 1% |
| 年収約770万〜約1,160万円 | 167,400円 + (総医療費 - 558,000円) × 1% |
| 年収約370万〜約770万円 | 80,100円 + (総医療費 - 267,000円) × 1% |
| 年収約370万円未満 | 57,600円 |
| 住民税非課税世帯 | 35,400円 |
事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。
障害年金
緑内障の進行により視力障害が生じた場合、日本年金機構が定める認定基準を満たせば障害年金の支給対象となる可能性があります。
障害年金は、視力や視野の状態に応じて1級から3級まで認定される仕組みです。
障害年金に該当しない軽度の場合でも、厚生年金に加入していた方は障害手当金(一時金)を受給できる場合があります。
医療費控除
1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告により所得税の還付を受けられます。
総所得金額等が200万円未満の方は、総所得金額等の5%を超えた場合が対象です。
緑内障の治療費や通院のための交通費なども医療費控除の対象となります。
緑内障でも加入できる保険
緑内障と診断されると、一般の医療保険への加入が難しくなる場合があります。
しかし、症状や治療状況によっては加入できる保険もあるため、諦める必要はありません。
通常の医療保険や生命保険
緑内障でも、治療状況や症状によっては通常の医療保険や生命保険に加入できる可能性があります。
ただし、眼に関する保障が一定期間(1年〜5年程度)対象外となるなど、「部位不担保」という条件が付く可能性があります。
部位不担保の期間や範囲は保険会社によって異なるため、複数の保険商品を確認することが大切です。
引受基準緩和型の保険
通常の医療保険や生命保険に加入できない場合でも、引受基準緩和型の保険なら加入できる可能性があります。
引受基準緩和型の保険は、通常の保険よりも告知項目が少なく、持病があっても加入しやすい保険です。
「過去2年以内に入院や手術をしていない」「過去5年以内にがんや肝硬変で入院・手術をしていない」など、3〜5項目程度の告知に該当しなければ申し込むことができます。
医療保険であれば、緑内障が悪化して入院や手術が必要になった場合も保障対象となるため、医療費の備えとして有効です。
ただし、保険料は通常の医療保険よりやや高めになる傾向があります。
緑内障の手術は手術内容によっては入院が必要になる場合があるため、入院保障が充実した商品を選ぶとよいでしょう。
弊社ウィズハートでは緑内障をお持ちの方でもご加入いただける保険がございますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。
まとめ
緑内障は40歳以上の20人に1人が発症する身近な病気です。
自覚症状がないまま進行し、約9割の方が未発見のまま過ごしているという現状があります。
一度失われた視野は回復しないため、早期発見と継続的な治療が重要です。
治療費は健康保険が適用され、高額療養費制度も利用できます。
緑内障と診断されても、引受基準緩和型医療保険など加入できる保険があるため、将来に備えることが可能です。
弊社ウィズハートでは緑内障でもご加入いただける保険がございますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。

緑内障の方も加入できる医療保険・生命保険