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親のお葬式、費用は誰が負担する?葬儀費用は生命保険(お葬式保険)で準備!

更新日:2025年04月17日
保険ウィズ(株式会社ウィズハート)代表取締役 木代晃輔
株式会社ウィズハート
代表 木代晃輔
保険ウィズ(株式会社ウィズハート)代表取締役 木代晃輔
株式会社ウィズハート
代表 木代晃輔

株式会社ウィズハートの木代(キシロ)と申します。
ご高齢・シニア向けに生命保険の仕事をしています。

高齢の親の終活を始めるにあたり、確認しておきたいのがお葬式のことです。
お葬式の規模や参列者の人数によって、高額な費用がかかることがあります。

どのような見送り方を望むか、どのような人に連絡するかなど、終活の一環として親子で確認をしておくといいでしょう。
あわせて、お葬式やそれに関連する費用が確保されているかについても確認しておくことが大切です。

お葬式の費用はどのくらい?

地域や形式などによっても異なるものの、お葬式代は数十万~数百万円の費用がかかります
葬儀費用の内訳は、葬儀の基本料金のほか、飲食費や会葬者への返礼品、さらに寺院へのお布施や戒名の費用など、さまざまです。

葬儀相談依頼サイト「いい葬儀」による調査では、通夜・葬儀・告別式をおこなう一般的な葬儀費用の平均額は161.3万円でした
お葬式費用はいくらかかる?葬儀費用の平均は160万円。

一般葬は、親族や親しい友人などのほか、知人や地域、職場の人などが幅広く集まります。
そのため、参列人数が多く、お葬式の規模が大きくなることから、その分費用も高くなる傾向です。

近年では、家族やごく親しい人だけで行う家族葬も増えています。
一般葬よりも費用の面では負担が少なくなるものの、通夜や葬儀、告別式は行うため、費用も平均105.7万円となっています。

また、通夜や葬儀などの宗教儀式を行わない直葬を選ぶ人も多くなっています。
葬儀や告別式がないため、費用は大幅に削減できますが、それでも平均42.8万円の費用がかかっています。

親に財産があると思っても、死後はすぐに使えないことも

お葬式の費用を準備する際に、注意しなければならないことがいくつかあります。

そのひとつが、「銀行に親が亡くなったことを届け出ると、口座は一旦凍結されてしまう」という点です。
通常、相続の手続きが完了するまで凍結は解除されず、その期間は原則として預金を引き出すことができません。

一般的には、遺産分割などの相続の手続きがすべて完了するまでに、2~3週間がかかります。
そのため、親が充分な財産を遺していたとしても、お葬式などの費用としてすぐに使えないこともありえます。

ちなみに相続預金を一定額まで引き出すことができる「仮払い制度」を利用するという方法もありますが、引き出せる額には上限が定められており、家庭裁判所での手続きが必要になるなど、やや煩雑なのです。

また、銀行に親が亡くなったことを届け出る前にATMを利用するなどして現金を引き出すことも不可能ではありませんが、相続トラブルの原因になる恐れもあるためこちらも注意が必要でしょう。

葬儀費用対策に役立つ生命保険(お葬式保険)

お葬式代の準備として、
・親の財産があまり充分ではない
・自分たち子供世代での負担が生じることに心配だ
という方は、生命保険を活用することもおすすめです。

生命保険であれば請求手続きをおこなってから一般的に5営業日程度で保険金が支払われますので、すぐにその保険金を活用することができるのです

近年ではさまざまな種類の生命保険が販売されており、なかには葬儀費用対策として死亡保険金を100万円~300万円に設定した「お葬式保険」といった保険もあります。

こちらのページでは、お葬式費用に対応できる生命保険(お葬式保険)をご紹介していますのでご覧になられてみてください。


保険に加入する時は、どういったお葬式を希望するのか、誰に連絡をするのかなど親としっかりと話し合っておくことも大切でしょう。
想定される規模や会葬者数などからお葬式代のシミュレーションをして、必要な分だけ生命保険に加入すれば、想定外の費用を抑えられます。

「終活」という言葉が広まってきたとはいえ、お葬式のことをいきなり親に確認したり、事前に話し合ったりするのはなかなか簡単ではないでしょう。
だからこそ、その時になってバタバタしてしまわないよう、余裕を持って話せるうちから少しずつ話題を切り出していくとよいでしょう。

木代 晃輔

この記事の執筆者:木代 晃輔

神奈川県出身。大学卒業後に損害保険会社で勤務。
独立後は株式会社ウィズハートの代表として、保険相談サイト「保険ウィズ」や、FP相談サイトを開設。

15年以上にわたって生命保険・損害保険の仕事に従事し、北は北海道、南は沖縄までと、日本全国から年間100件以上のご家庭の保険相談にお応えしています。