FP・識者の保険コラムExpart Column

国民年金保険料、クレジットカード払いが可能になります。

年金手帳
厚生労働省の発表で、2017年4月より国民年金保険料の2年分前払時にクレジットカードや現金が使えるようになります。
今までは口座振替の取り扱いのみだったので、とても便利になり良い対応だと思います。

国民年金前納の一番のメリットは大きな割引率

2年分の保険料ともなると保険料もそれなりに高額になります。16年4月時点での2年前納の保険料は37万7,310円でした。

現金であれば都合の良い時に払い込むことができますし、クレジットカード払いであれば他の支払いと合わせて計画的に資金準備ができるでしょう。
クレジットカード払いによるポイント付与にメリットを感じる方も多いと思われます(最近では生命保険や損害保険の保険料でもクレジットカード払いができる会社も増えてきていますね)。
現金やクレジットカードで前納するには、予め年金事務所で申し込みが必要になります。期限がありますので、早目の手続きをお勧めします。

ちなみに、国民年金の2年前納の制度は2014年に開始されました。一番のメリットは保険料の割引があることです。
2016年4月時点で2年前納保険料を見ると、毎月支払うよりも15,690円も割引されますからかなり大きな割引率と言えるでしょう。

低水準が続く国民年金納付状況

国民年金保険料の納付率は2015年度で63.4%と低い水準になっています。
個人型確定拠出年金の加入者枠が拡大されて注目を浴びていますが、一方、基本の国民年金保険料の納付率の低さはとても気になるところです。

老後の貧富の差が広がることが懸念され、無年金で生活が破綻する危険性がある人も多くなるかもしれません。老後に生活保護受給者になる人が増えてしまうことも考えられ、日本の社会福祉制度の経済的破綻にもなりかねません。
一人でも多くの人が年金加入に関心を持って、国民年金保険料の納付率が上がっていけば良いと思います。