肺炎の入院費用はいくら?保険加入の可否や利用できる制度を解説


肺炎は日本人の死因第5位を占める疾患であり、特に高齢者では重症化しやすいことが知られています。
入院が必要となった場合、治療費や生活費の負担が気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、肺炎の治療にかかる費用や利用できる公的支援制度、保険加入の可能性について解説します。
この記事の目次
肺炎とはどんな病気?
肺炎は、細菌やウイルスなどの病原微生物が肺に感染し、炎症を起こす疾患です。
原因となる微生物で最も多いのは肺炎球菌で、重症化しやすいのが特徴です。
発症すると発熱や咳、痰などの症状が現れ、重症化すると呼吸困難を引き起こすこともあります。
厚生労働省の人口動態統計(2023年)によると、肺炎は死因の4.8%を占めており、特に65歳以上で死亡者数が急増する傾向にあります。
出典:公益財団法人 生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」
肺炎の主な原因
肺炎を引き起こす微生物のうち、最も多いのが肺炎球菌です。
肺炎球菌による肺炎は重症化しやすい点に注意が必要です。
若い世代ではマイコプラズマが原因となるケースが多く、比較的軽症で済むことが多いとされています。
肺炎の症状と治療
主な症状として、咳・痰・発熱・息切れ・胸の痛みなどが挙げられます。
ただし高齢者の場合、こうした典型的な症状が現れにくく、「なんとなく元気がない」「食欲が落ちた」といった変化で気づかれることもあります。
治療は病原微生物に効果のある抗微生物薬で行います。
軽症であれば外来での治療が可能ですが、重症の場合は入院して点滴治療が必要となります。
高齢者は重症化に注意!
肺炎はどの年代でも発症しますが、65歳を超えると発症リスクが高まります。
糖尿病や心疾患などの基礎疾患を持つ方は重症化しやすく、入院が長引くケースも少なくありません。
肺炎の治療費と入院費用
肺炎で入院した場合、治療期間や費用は年齢や重症度によって異なります。
ここでは、平均的な入院日数と費用負担について確認していきましょう。
平均入院日数
厚生労働省の「令和5年患者調査」によると、肺炎の平均在院日数は以下のとおりです。
・総数:26.0日
・0~14歳:5.1日
・15~34歳:8.9日
・35~64歳:14.7日
・65歳以上:30.1日
・70歳以上:30.5日
若年層では1週間程度で退院できるケースが多い一方、65歳以上になると平均30日を超えており、入院が長期化しやすい傾向がみられます。
出典:生命保険文化センター(厚生労働省「令和5年患者調査」より)
入院が長引いた場合の費用負担
入院費用は治療費だけでなく、食事代や差額ベッド代など複数の項目で構成されています。
治療費と入院基本料は公的医療保険が適用され、自己負担は原則3割となります。
一方、食事代(1食510円)や差額ベッド代は公的医療保険の対象外となり、全額自己負担が必要です。
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(令和7年度)によると、入院時の1日あたりの自己負担費用は平均24,300円となっています。
仮に30日間入院した場合、自己負担費用の総額は約73万円に達する計算となり、長期入院では家計への影響が大きくなります。
出典:公益財団法人 生命保険文化センター「2025(令和7)年度「生活保障に関する調査《速報版》」
肺炎の医療費負担を軽減する制度
入院費用が高額になった場合でも、公的制度を活用することで負担を抑えられる場合があります。
代表的な3つの制度について解説します。
① 高額療養費制度で月々の上限を抑える
高額療養費制度は、1カ月(1日~末日)の医療費が自己負担限度額を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。
入院が長期化しても、この制度を利用すれば月々の医療費負担には上限が設けられます。
69歳以下の方の自己負担限度額は以下のとおりです。
| 所得区分 (年収目安) | 自己負担限度額 |
|---|---|
| 年収約1,160万円以上 | 252,600円 + (総医療費 - 842,000円) × 1% |
| 年収約770万〜約1,160万円 | 167,400円 + (総医療費 - 558,000円) × 1% |
| 年収約370万〜約770万円 | 80,100円 + (総医療費 - 267,000円) × 1% |
| 年収約370万円未満 | 57,600円 |
| 住民税非課税世帯 | 35,400円 |
事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることが可能です。
② 働けない期間の収入をカバーする傷病手当金
肺炎で入院し、仕事を休まざるを得ない場合には、傷病手当金の利用を検討しましょう。
傷病手当金は、会社員や公務員など健康保険の被保険者が業務外の病気やケガで働けなくなった際に支給される制度です。
連続して3日間休んだ後、4日目以降の休業日について、標準報酬日額の約3分の2が支給されます。
支給期間は通算して最長1年6カ月となっています。
ただし、自営業者など国民健康保険に加入している方は、傷病手当金の対象外となる点に注意が必要です。
③ 年間の医療費が多い場合は医療費控除も検討
1年間に支払った医療費が10万円(総所得金額が200万円未満の場合は総所得金額の5%)を超えた場合、確定申告で医療費控除を受けられる可能性があります。
医療費控除の対象となるのは、治療費や入院費のほか、通院のための交通費(公共交通機関利用分)なども含まれます。
控除額の上限は200万円で、所得税の還付や翌年度の住民税軽減につながります。
肺炎の既往歴があっても保険に入れる?
肺炎にかかったことがある方の中には、医療保険への加入に不安を感じる方もいるかもしれません。
肺炎の既往歴がある場合の医療保険・生命保険の加入について解説します。
完治後であれば通常の医療保険に加入できる場合も
肺炎は一度治癒すれば、完治後一定期間が経過した後に通常の医療保険へ加入できるケースがあります。
保険会社によって基準は異なりますが、完治から数年が経過し、現在治療中でなければ加入が認められる場合もあるでしょう。
ただし、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器系の持病がある場合や、短期間で繰り返し肺炎を発症している場合は、審査が厳しくなることがあります。
持病があっても入りやすい引受基準緩和型医療保険
通常の医療保険への加入が難しい場合でも、引受基準緩和型医療保険という選択肢があります。
この保険は告知項目が3~5項目程度と少なく、持病や既往歴がある方でも加入しやすい設計となっています。
引受基準緩和型医療保険の主な特徴は以下のとおりです。
・告知項目が少なく、加入しやすい
・加入前の持病が悪化・再発した場合も保障対象となる商品がある
・通常の医療保険と比べて保険料は高くなる
保障内容や保険料は商品によって異なるため、ご自身に合った保険を選ぶことが大切です。
まとめ
肺炎は高齢者を中心に入院が長期化しやすく、医療費負担が大きくなることがあります。
高額療養費制度や傷病手当金などの公的制度を活用しつつ、万一に備えて医療保険を検討しておくと安心です。
肺炎の既往歴がある方でも、完治後であれば通常の医療保険に加入できる場合や、引受基準緩和型医療保険を利用できる場合があります。
弊社ウィズハートでは肺炎でもご加入いただける保険も取り扱っていますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。
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