膠原病の症状と治療費|活用できる公的制度と保険加入の可否を解説


膠原病は免疫システムの異常により、全身の結合組織や血管に炎症が生じる疾患の総称です。
関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)など複数の病気が含まれ、多くが国の指定難病に認定されています。
治療が長期にわたるケースも多く、医療費の負担が大きくなりやすい疾患です。
この記事では、膠原病の症状や治療法に加え、難病医療費助成制度や高額療養費制度など活用できる公的制度について解説します。
膠原病とは
膠原病は、本来は細菌やウイルスから体を守るはずの免疫機能に異常が生じ、自分自身の組織を攻撃してしまう「自己免疫疾患」の一種です。
皮膚や関節、筋肉、血管、内臓など全身に炎症が起こる可能性があります。
膠原病は特定の病気の名前ではなく、共通した特徴を持つ複数の疾患をまとめた総称です。
全身性エリテマトーデス(SLE)や関節リウマチ、全身性強皮症などは、いずれも膠原病に分類される個別の疾患にあたります。
膠原病に含まれる主な疾患は以下のとおりです。
・関節リウマチ
・全身性エリテマトーデス(SLE)
・全身性強皮症
・皮膚筋炎・多発性筋炎
・シェーグレン症候群
・混合性結合組織病(MCTD)
・血管炎症候群
30~50代の女性に発症しやすい傾向があり、多くが厚生労働省により「指定難病」に認定されています。
膠原病の主な症状
膠原病は疾患ごとに症状が異なりますが、初期段階では共通する症状がみられることが多いです。
・原因不明の発熱が続く
・全身の倦怠感
・関節や筋肉の痛み
・皮膚の発疹や紅斑
・手指が冷えると白くなる(レイノー現象)
症状は良くなったり悪くなったりを繰り返すことが多く、長期間の治療が必要になるケースも少なくありません。
また、間質性肺炎や腎炎など内臓に合併症が生じることもあるため、定期的な検査と経過観察が重要です。
日常生活では過労やストレスを避け、十分な睡眠をとることが症状の悪化予防につながります。
膠原病の治療と医療費
膠原病の治療方法と、活用できる公的制度を紹介します。
主な治療法
膠原病の治療には、炎症や免疫を抑えるステロイド(副腎皮質ホルモン)が第一選択薬として用いられることが多いです。
ステロイドだけでは効果が不十分な場合は、免疫抑制薬や生物学的製剤を併用することもあります。
活用できる公的制度
膠原病の治療では、医療費の負担を軽減する公的制度を活用しましょう。
難病医療費助成制度
指定難病と診断され、一定の重症度基準を満たした場合に利用できる制度です。
所得に応じて月額の自己負担上限額が設定され、それを超えた分は公費で助成されます。
軽症の方でも、医療費総額が33,330円を超える月が年3回以上ある場合は「軽症高額該当」として助成対象となります。
高額療養費制度
指定難病に該当しない場合でも利用できるのが高額療養費制度です。
1カ月の医療費が自己負担限度額を超えた場合、超過分が健康保険から支給されます。
| 所得区分 (年収目安) | 自己負担限度額 |
|---|---|
| 年収約1,160万円以上 | 252,600円 + (総医療費 - 842,000円) × 1% |
| 年収約770万〜約1,160万円 | 167,400円 + (総医療費 - 558,000円) × 1% |
| 年収約370万〜約770万円 | 80,100円 + (総医療費 - 267,000円) × 1% |
| 年収約370万円未満 | 57,600円 |
| 住民税非課税世帯 | 35,400円 |
事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えられます。
医療費控除
1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告をすることで所得税の還付を受けられます。
高額療養費制度で対象外となる入院時の食事代や差額ベッド代、通院のための交通費なども控除の対象に含まれます。
医療費控除は過去5年間にさかのぼって申告できるため、申告を忘れていた方も手続きが可能です。
傷病手当金
会社員や公務員など健康保険に加入している方が、病気で仕事を休み給与が支払われない場合に受け取れる制度です。
連続して3日間仕事を休んだ後、4日目以降の休業日に対して標準報酬日額の3分の2相当額が支給されます。
支給期間は通算して1年6カ月が上限となっており、膠原病で入院や自宅療養が必要になった場合に活用できます。
難病指定されている膠原病と保険
膠原病は長期にわたる治療が必要な疾患であり、多くの場合完治が難しいとされています。
症状が安定している方でも、将来的な病状の変化や合併症の発症に備えて、民間の医療保険で保障を確保しておくことは重要な選択肢の一つです。
膠原病の中には、
・全身性エリテマトーデス(SLE)
・ベーチェット病
・悪性関節リウマチ
・結節性多発動脈炎
など、国が指定する難病に該当するものがあります。
指定難病の認定を受けると医療費助成制度により自己負担が軽減されますが、通院時の交通費や日常生活のサポート費用など、医療費以外の負担も発生します。
膠原病の診断を受けている方が新たに医療保険への加入を希望する場合、完治が見込めない疾患であることから、多くの保険会社で加入をお断りされる可能性が高いでしょう。
長期的な治療継続が必要であり、ステロイド治療による感染症リスクや臓器障害などの合併症発症の可能性があるためです。
ただし、病状や治療の状況によっては加入できる保険もあります。
膠原病がある方向けの保険商品
膠原病の診断を受けた方でも加入できる医療保険や生命保険はあります。
引受基準緩和型保険は、健康告知の項目を大幅に簡素化した保険で、
「過去3ヶ月以内に入院・手術を勧められたか」
「過去1~2年以内に入院・手術をしたか」
「過去5年以内にがんや肝硬変で治療を受けたか」
といった告知事項に回答することで申し込みが可能です。
症状が安定しており、定期的な通院と投薬治療のみで管理できている状態であれば、加入できる可能性が高まります。
関節リウマチやSLEなどで投薬治療を続けている方でも、症状が安定しており告知項目に該当しなければ加入できる可能性があります。
保険加入前からの持病が悪化した場合でも保障の対象となるケースが多いため、将来的な病状の変化に備えることができます。
ただし、一般的な医療保険と比較すると月々の保険料は高めに設定されており、契約から1年間は給付金が半額になるケースもある点には注意が必要です。
引受基準緩和型保険でも加入が難しい場合は、無選択型保険という選択肢があります。
無選択型保険は健康状態の告知が一切不要ですが、保険料がさらに高額になります。
また、契約から90日間は病気による入院・手術が保障対象外となったり、既往症(膠原病を含む)の悪化も保障されない場合もあるため、保障内容をしっかり確認しましょう。
弊社ウィズハートでは膠原病でもご加入いただける保険がございますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。
■ ウィズハートへの保険のご相談はこちら
