C型肝炎の治療費はいくら?利用できる公的支援制度と保険加入の可能性を解説


C型肝炎は自覚症状がほとんどないまま進行し、放置すると肝硬変や肝がんに至るリスクがある病気です。
一方で、近年は治療法が大きく進歩しており、公的支援制度を活用すれば月額1万円から2万円の自己負担で治療を受けることが可能になりました。
本記事では、C型肝炎の基礎知識から治療にかかる費用、利用できる公的支援制度、そして保険加入の可能性について解説します。
この記事の目次
C型肝炎とは
C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)の感染によって引き起こされる肝臓の病気です。
感染経路や症状の特徴、国内の患者数について確認していきましょう。
C型肝炎の原因と感染経路
C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで発症します。
主な感染経路は血液を介した感染であり、1992年以前の輸血や血液製剤の投与、注射針の使い回しなどが原因となっています。
現在は輸血用血液のスクリーニング検査が徹底されているため、輸血による新規感染はほぼなくなりました。
なお、日常生活での接触や食事による感染リスクは低いとされています。
C型肝炎の症状と進行
HCVは2〜14週間の潜伏期間を経て急性肝炎を起こすことがありますが、比較的まれです。
多くは感染しても自覚症状がない不顕性感染となります。
しかし、約70%の人はウイルスが自然に排除されず持続感染者となり、慢性肝炎へ移行します。
慢性肝炎の段階でも自覚症状はほとんどなく、倦怠感や食欲不振といった軽い症状が現れる程度です。
治療せずに放置した場合、慢性肝炎の患者のうち30〜40%が約20年の経過で肝硬変に進行するとされています。
肝硬変や肝がんへ進行するリスクがあるため、早期発見と適切な治療が重要です。
C型肝炎の患者数
日本国内のHCV感染者数は90万人から130万人と推定されています。
近年はDAA(直接作用型抗ウイルス薬)の普及により多くの患者がウイルス排除に成功し、感染者数は減少傾向にあります。
一方で、自分が感染していることに気づいていない人や、感染を認識していても医療機関を受診していない人が依然として多いのが現状です。
■出典:「肝炎とは|厚生労働省」
C型肝炎の治療方法と費用
C型肝炎の治療は近年大きく進歩しており、多くの患者が完治を目指せるようになりました。
現在の主な治療法と、治療にかかる費用の目安を確認しましょう。
現在の主な治療法
かつてC型肝炎の治療にはインターフェロン注射が用いられていましたが、副作用が強く治療期間も長いという課題がありました。
現在はDAA製剤(直接作用型抗ウイルス薬)による「インターフェロンフリー治療」が主流となっています。
DAA製剤は経口薬であり、副作用が少なく治療期間も短いのが特徴です。
治療期間の目安は、慢性肝炎で抗ウイルス薬の治療歴がない場合は8週間、代償性肝硬変や前治療歴がある場合は12週間となっています。
DAA製剤によるウイルス排除率は95%以上と、高い有効性が示されています。
治療にかかる費用の目安
現在、C型肝炎治療で広く使用されているマヴィレット配合錠の薬価は1錠17,422.80円です。
したがって1日3錠を服用すれば、1日あたりの薬剤費は約52,268円となります。
治療期間別の薬剤費総額は以下のとおりです。
・8週間治療の場合:約293万円
・12週間治療の場合:約439万円
3割負担の場合でも約88万円から132万円の自己負担が発生する計算になります。
ただし、後述する公的支援制度を活用することで、実際の自己負担額は大幅に軽減されます。
C型肝炎で利用できる公的支援制度
C型肝炎の治療費は高額ですが、複数の公的支援制度を活用することで経済的な負担を軽減できます。
肝炎治療医療費助成制度
肝炎治療医療費助成制度は、B型・C型肝炎の抗ウイルス治療にかかる医療費を助成する制度です。
C型慢性肝炎、またはC型代償性肝硬変に対するインターフェロンフリー治療が助成対象です。
この制度を利用すると、世帯の市町村民税課税年額に応じて自己負担限度額が月額1万円または2万円となります。
申請は、お住まいの都道府県の窓口(保健所など)に必要書類を提出します。
高額療養費制度
高額療養費制度は、1か月の医療費が自己負担限度額を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。
肝炎治療医療費助成制度の申請中や、助成対象外の医療費が発生した場合に活用できます。
| 所得区分 (年収目安) | 自己負担限度額 |
|---|---|
| 年収約1,160万円以上 | 252,600円 + (総医療費 - 842,000円) × 1% |
| 年収約770万〜約1,160万円 | 167,400円 + (総医療費 - 558,000円) × 1% |
| 年収約370万〜約770万円 | 80,100円 + (総医療費 - 267,000円) × 1% |
| 年収約370万円未満 | 57,600円 |
| 住民税非課税世帯 | 35,400円 |
たとえば、12週間治療で総医療費が約439万円(3割負担で約132万円)かかった場合、年収約370万〜約770万円の方であれば自己負担上限額は約12万円となり、差額の約120万円が払い戻されます。
肝炎医療コーディネーターへの相談
肝炎医療コーディネーターは、肝炎患者が適切な医療や支援を受けられるよう、医療機関や行政機関との橋渡しを行う専門職です。
治療に関する情報提供や医療費助成制度の説明など幅広いサポートを行っています。
各都道府県の肝疾患診療連携拠点病院や保健所に配置されていますので、制度の利用方法がわからない場合は相談してみましょう。
C型肝炎と保険加入
C型肝炎と診断された方にとって、将来の医療費に備えるための保険加入は重要な関心事です。
一般の医療保険への加入
生命保険や医療保険に加入する際には、健康状態について正確に告知する義務があります。
C型肝炎と診断されたことがある場合や現在治療中の場合は、告知書に記載しなければなりません。
C型肝炎は慢性化しやすく、肝硬変や肝がんへ進行するリスクがあるため、一般の医療保険への加入は難しくなる傾向にあります。
ただし、DAA治療でウイルス排除に成功し、一定期間経過した場合には、条件付きで加入できる可能性もあります。
引受基準緩和型保険という選択肢
一般の医療保険への加入が難しい場合でも、引受基準緩和型保険であれば加入できる可能性があります。
引受基準緩和型保険は、告知項目が3〜5項目程度と少なく設定されており、持病や既往症がある方でも加入しやすい保険です。
告知項目の例としては以下のようなものがあります。
・過去3か月以内に医師から入院・手術をすすめられていないか
・過去1年(または2年)以内に入院・手術をしていないか
・過去5年以内にがんで入院・手術をしていないか
これらの項目にすべて「いいえ」と回答できれば、申し込みが可能です。
ただし、引受基準緩和型保険には注意点もあります。
一般の医療保険と比べて保険料が割高に設定されていることや、契約から一定期間は給付金が削減される商品もあります。
告知項目は保険会社によって異なるため、保障内容や保険料を比較検討したうえで、ご自身に合った保険を選ぶことが大切です。
弊社ウィズハートではC型肝炎でもご加入いただける保険がございますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。
■ ウィズハートへの保険のご相談はこちら
