大手損保、海外旅行保険の保険料を2026年7月1日より大きく値上げ。2倍近くの上昇も。
国内大手損保の東京海上日動火災保険が、海外旅行保険の保険料改定を2026年7月1日に行います。
7月1日適用の新しいパンフレットが同社HP上で公開されており、それ以前の保険料と比較すると、大幅に値上げされる予定であることが分かりました。
東京海上日動火災保険の海外旅行保険では、年齢別の保険料体型が取られています。
保険料の値上げは渡航期間が1か月超であるほど顕著です。
0~29歳の年齢では10~30%とそれほど大きな上昇ではありませんが、年齢層が高いほど上昇率が上がっています。
例えば30歳~69歳では30~70%の値上げが多くなり、70歳以上ですと100%近い値上げとなるケースも見られました。
詳しく分析すると、基本的に渡航期間が長くなるほど保険料の上昇率が上がっているようです。
つまり、シニア層で長めの日数で海外旅行に行く人が昔に比べて増えており、海外での入院・治療や死亡事故などで高額支払い事例が増えたのだということが分かります。
海外の医療費インフレと円安が、海外旅行保険の収支を悪化させている
そもそもこの数年間で、海外旅行保険の収支・損害率は大幅に悪化しているのが現状です。
新型コロナ時期に急激に悪化し、それ以降も悪化が続いています。
つまり、「保険会社は海外旅行保険で儲けることが全然出来ていない」ということです。
■ 参考記事
【2026年版】海外旅行保険の損害率の推移とまとめ
その背景にあるのは、
・海外での医療費や人件費のインフレ
・円安の進行
の2つです。
世界における物価高は日本以上に進んでおり、当然医療費も高額化しています。
さらに円安が解消される目途も立っておりません。
以前は1ドル100円だった為替が、現在は1ドル150円をこえるのが通常になりました。
1ドルが100円→150円になったということは、海外医療費は円ベースで1.5倍になっているということです。
今後はさらに1ドル160円、170円になると言う専門家もいますから、そうなれば海外医療費はさらに高額化します。
私は昨年に書いた記事で
『私の予想では2026年~2027年にかけて大きな値上げや動きが出てくるのではないかと予想しています。』
と書きました。
■ 昨年に書いた記事
損保ジャパン、海外旅行保険の販売を縮小。背景には円安や海外インフレによる収支悪化。
今回に損保最大手の東京海上日動火災保険が大幅な値上げをしたことで、他の損保においても値上げラッシュがさらに進むのではないかと予想しています。
大幅な値上げとなる保険料を見ていると、現在の価格水準で加入できる海外旅行保険はお得であるように感じます。

この記事の執筆者:木代 晃輔
株式会社ウィズハート 代表取締役
神奈川県出身。大学卒業後に損害保険会社で勤務。
株式会社ウィズハートを創業し、保険相談サイト「保険ウィズ」やFP相談サイトを開設。
損保勤務時は損害保険の開発業務に携わり、現在は海外旅行保険や個人賠償責任保険のプロとしても活動中。
