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企業型確定拠出年金とiDeCoは併用できる?上手な使い分けをFPが解説

公開日:2021/10/09
最終更新日:2021/10/06

質問

会社で企業型確定拠出年金がスタートした事で投資に興味を持ちました。
個人型確定拠出年金(iDeCo)と併用が出来ると聞いたのですが、どのように使い分ければ良いでしょうか?

アドバイス

企業型確定拠出年金とiDeCoの併用は、勤め先が一定の条件を満たしている必要があります。
条件を満たしている場合は、企業型確定拠出年金とiDeCoの特徴を理解し、必要であれば併用を検討しましょう。

企業型確定拠出年金の特徴

企業型確定拠出年金とは、企業が決まった掛金(金額)を積み立て(拠出して)、加入者が自ら資金を運用していく年金制度のことです。

企業型確定拠出年金は、社員向けに企業が導入するものですが、年々増加傾向にあるようです。

最大のメリットは、税金が優遇されることです。
投資をすると基本的に利益が出ればその利益に対して税金が掛かります。
しかし、企業型確定拠出年金で運用すれば、利益が出ても税金がかけられることがありません。

また、受け取りや掛金に対しても税制の優遇措置があるので、老後に受け取れる年金目的で投資を行うなら断然お得な制度と言えます。

ただし、原則的に60歳まで引き出しができない点や、運用は自分で行うため自己責任の部分が大きくなるなどの制限があります。

その他、掛金も上限が決まっていたり、企業のサポート体制にもばらつきが見られたりと企業が主体となる部分も多く、上手く活用出来る人と出来ない人に分かれる傾向にあります。

上手に活用出来る人にとっては老後生活の大きな見方になる制度でしょう。

iDeCoの特徴

iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことです。

企業型は企業が掛金を出したり、口座管理手数料を支払ってくれたりするものですが、iDeCoの場合は全て自分で行います。

iDeCoは月々5,000円の掛金から始められ、1,000円単位での金額設定が可能です。
掛金の上限金額は、職業によって異なりますが、転職・就職をしたときは企業型等へ移管することも出来ます。

iDeCoも企業型と同じように税制優遇措置が一番のメリットですが、企業型と同じように原則60歳まで引き出しが出来ません。
また、口座開設の手続きや選択も自分で行う事から企業型より利用の手間も増えます。

企業型確定拠出年金とiDeCoを併用できる条件

勤め先が企業型確定拠出年金を導入していて併用を認めている事、マッチング拠出を採用していない事など、一定の条件を満たせば企業型確定拠出年金とiDeCoは併用が出来ます。
(以前は併用が出来なかったのですが、現在は可能です)

併用が出来るかどうか分からない場合は、会社の総務部や人事部などの担当部署へ問い合わせてみて下さい。

ちなみにマッチング拠出とは、企業型確定拠出年金の事業主掛金に上乗せして個人が掛金を拠出出来る制度です。
iDeCoのように自分で口座開設の手続きをしなくて良いのですが、企業側がマッチング拠出を採用していなければ使うことが出来ません。
また、掛金にも決まりがあるので活用出来る人は限られていると言えるかもしれません。

企業型確定拠出年金では足りない部分をiDeCoで補う!

企業側が併用を認めているのであれば、ぜひ併用を検討してみるのも良いでしょう。

どちらも年金資金準備に活用するものなので、「企業型確定拠出年金で足りないと感じたらiDeCoで補う」というのが一つの考え方です。

ただし、大きなデメリットである60歳までの引き出し制限を考えると、年金受給年齢より前に引き出す可能性が少しでもあるなら、NISAを活用することをお勧めします。
NISAも投資をする人向けの税制優遇制度です。

■参考
NISAとiDeCoって何?メリットや違いを教えてください。

企業型確定拠出年金とNISAも併用が可能ですし、企業型確定拠出年金とiDeCoの併用が可能ならiDeCoと NISAの併用も可能です。

何が自分に合っているかきちんと確認して活用を検討されてみて下さい。

保険ウィズ編集部 佐藤日奈子

この記事の執筆者:FP 佐藤日奈子

保険ウィズ編集部の佐藤日奈子です。北海道出身、千葉県在住の2児の母。
損害保険会社での勤務を経て、現在はファイナンシャルプランナーとして活動しています。
https://twitter.com/withhearthoken

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