2024年から新しくなるNISA、制度の説明と活用方法について
最終更新日:2021/10/05
質問
NISA制度が2024年から新しくなると聞きました。
これから投資を始めようと思っているのですが、新しいNISAはどのように活用すれば良いでしょうか?
アドバイス
世間にだいぶ浸透してきた「NISA」という投資制度ですが、一般NISAとジュニアNISAは2023年、つみたてNISAは2037年までという期間が決まっていました。
そしてついに期限が近づき、その制度の見直しがされました。
今回は既存のNISA制度と新NISA制度を解説します。
NISAはどのように変わるのか?
まずはNISAとは、少額投資非課税制度のことです。簡単に言うと、
NISA口座内で運用して出た利益に対しては、税金がかかりません!
という制度です。
NISAにはいくつかの種類があり、最もスタンダードなものを一般NISAと呼び、非課税枠は年間最大120万円、期間は最長5年間という決まりがあります。
この制度は元々2023年までの制度として作られ、だんだん利用者が増えてきたことを踏まえて2024年に新しい制度に生まれ変わることになりました。
これを新NISAと呼びます。
大きな変更点は
①期間5年間の延長
②2階建構造になる
です。
新規の口座開設可能期間が2023年までだったのが、今回の改正で2028年までは延びる事になりました。
構造はガラッと変わって2階建になります。
1階部分は、つみたてNISAの商品が対象で、年間最大20万円までの積立投資を行うものです。
2階部分は上場株式、株式投資信託などを対象とし、非課税枠は年間最大102万円になります。
原則として1階部分で積立投資を必ず行い、それ以上の投資をしたい人は2階部分を利用するものになります。制度としては少し複雑になりますが、トータル非課税枠は多くなります。
簡単に言うと、1階部分と2階部分では購入出来る商品と非課税枠が異なり、積立投資を行いながら、その他の投資方法にもチャレンジ出来る制度に生まれ変わるというわけです。
これにより、今まで以上に安定した資産運用を行うことが出来ます。
政府としては、多くの国民が長期間安定的に運用を行なって欲しいという意向があるようです。
つみたてNISAはどのように変わるのか?
つみたてNISAとは、積立投資に特化した制度です。一般NISAと同じようにNISA口座内で投資を行えば非課税になります。
一般NISAとつみたてNISAは、非課税枠と期間、購入できる商品が異なります。期間は20年、非課税枠は年間最大40万円、購入方法が「一定額を」「定期的に」「継続的に」買っていくことになるので、積立を基本とした商品しか購入が出来ません。
つみたてNISAでは現在新規で投資できる期間は2037年までですが、今回の改正で2042年まで5年間延長されることになりました。つみたてNISAの改正は期間延長だけで、制度はそのままになります。
ジュニアNISAは廃止!もう使えない?
ジュニアNISAは2023年で新規の口座開設を終了する事が決まりました。
ジュニアNISAは、20歳未満の子供を対象とし、非課税枠が年間最大80万円、期間5年という制度でしたが、口座の名義人が18歳になるまで払い出しが出来ないという制限がありました。
その制限がネックになって口座開設数が伸び悩み、制度は2023年をもって廃止することが決まりました。しかし、廃止になったことで2024年以降は払い出し制限が解除されることになりました。
この払い出し制限がなくなった事で人気が出て、現在口座開設者が急増しています。2023年までは口座開設が可能なので、資金に余裕がある人は活用を検討してみても良いでしょう。
参考:2023年での廃止が決まったのに、ジュニアNISAの人気が出た理由
制度の改正施行は2024年から!その時に合った方法に変更することも可能
現行の制度は2023年まで有効です。これから投資を始めるなら一般NISAかつみたてNISAはしっかり活用していきたいものです。
また、資金に余裕があり、お子さんがいる場合はジュニアNISAの活用も検討して下さい。
2021年中なら80万円×3年=240万円まで非課税枠で投資することが可能です。
一般NISAは制度が複雑になりますが、2023年まで一般NISAで運用し、2024年からつみたてNISAに変更ということも出来ます。
怖がらずに、ある程度仕組みが分かったらやりながら理解していくというのが良いでしょう。
この記事の執筆者:FP 佐藤日奈子
保険ウィズ編集部の佐藤日奈子です。北海道出身、千葉県在住の2児の母。
損害保険会社での勤務を経て、現在はファイナンシャルプランナーとして活動しています。
https://twitter.com/withhearthoken
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